ジェンダー平等考える−叫ぶ芸術ポスター展

２２日まで、カルチャープラザのべおか

　世界各国で、女性解放運動や男女平等推進などの広報に使われたポスターを集めて展示する「叫ぶ芸術ポスター展」が２２日まで、延岡市本小路のカルチャープラザのべおか市立図書館前ロビーで開かれている。時間は午前９時〜午後５時。最終日は同４時まで。「ｉ（あい）女性会議」宮崎県本部（長友幸子議長、１９人）主催。

　ポスターは、世界の女性政策を研究している三井マリ子さんが、世界各地で収集したもの。差別と戦争のない社会を目指し活動している全国組織の同女性会議が発行している「ｉ女のしんぶん」では、三井さんの解説付きで紹介しており、人気の連載記事となっている。

　展示は、ジェンダー平等を考えるきっかけになればと２０１９年から全国各地でスタート。県内初開催となる今回は、県本部のメンバーが選んだ２０枚が、新聞の連載記事と共に展示されている。

　このうち、真っ赤な口紅を差した女性がほほ笑んでいる１枚は、フランスのポスター。２０世紀まで女性の政治参加が遅れていた国だったフランスが、遅れを取り戻そうと官民挙げて運動を展開した時のもので、「政治は男のものではない」「あなたの地方で運動しよう」と呼び掛けている。

　展示されているパネルは、年代も発行された国もバラバラだが、特にヨーロッパの国々が多く、「日本ではこのようなポスターは見たこともない。日本ではまだ、ダイレクトに言えない部分が大きい」とメンバー。

　「『女性はこうだ』と決め付けるのではなく、すべての人が自由に生きやすいのが一番。性別にかかわらず多くの人に見てもらい、何かを考えていただければ」と来場を呼び掛けている。