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牧水を語る−第25、26回受賞者が講演

本紙掲載日:2022-07-28
9面

◆孤独を酒で突き詰めた人−谷岡さん
◆若い世代に響く恋の歌人−黒瀬さん

 第26回若山牧水賞の受賞記念講演会は19日、日向市中央公民館であった。受賞者の黒瀬珂瀾(くろせ・からん)さん(45)=富山県在住=と、第25回受賞者の谷岡亜紀さん(62)=神奈川県在住=が同市東郷町坪谷で生まれ育った歌人、若山牧水に関する考察、牧水への思いなどを話した。

 初めに、谷岡さんが「牧水の酒」と題して講演。明治の歌人で酒豪と言えば牧水と吉井勇とし、2人の酒について詠んだ作品を説明しながら「共通点は明るく無邪気な酒飲みだったところ」と評した。

 牧水の「かんがへて飲みはじめたる一合の二合の酒の夏のゆふぐれ」の解説では、「牧水はファンサービス精神が旺盛だったが、実は一人が好きだったのではないか」と提起。「朝から飲まなければやってられない。本当は酒が好きじゃない」との逸話を紹介し「牧水は一人や孤独を酒で突き詰め、極限まで行ったのでは。牧水の酒の歌の深さと普遍性がここにあると考える」と話した。

 続いて、黒瀬さんが「牧水の現代性」をテーマに講演。「ゲーム、アニメなどに登場する近代のサブカルチャー的な牧水は、酒豪のイメージだが、酒で失敗をしない、友人思いの真面目なキャラクターとして受け止められている」と話し、「酒と旅、寂しさのイメージより、恋に情熱を注ぐ歌人として再解釈されている。あくがれの歌人として別離のイメージが若い世代に響いている」などと語った。

 大好きという歌集「死か芸術か」に収められた「かなしき岬」と題する一連の作品については、牧水の作品の中でも不思議な存在感を放っていると指摘。作品が発表された当時(1912年)の牧水は、自身の未来が見えない時期にあり、牧水の「自己再生」「変身の希求感」が一番美しく、独特な形で表れていると強調した。

 また、当時の文芸としてはまれな作品と説き「牧水は当時の社会不安、時代の大きな変革を感じ、非現実な世界への異化作用、自分が生きている時間を転換させようとする欲望があった。このような作品を作りだす牧水のメンタリティーは、非常に時代を敏感に受け止めている」と論じた。

 最後に黒瀬さんは「私たちが今の時代の危機感を覚えながら詠むように牧水も詠み、恋の歌人という牧水の新しいイメージ、自己再生もあるさまざまな牧水を知ってもらえれば」と結んだ。

 また、講演前には、牧水の母校・坪谷小の全校児童20人が出演。牧水の短歌を元気いっぱいに斉唱するなどして来場者を喜ばせた。

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