人口減少対策を互いに発表

本紙掲載日：2022-08-01

7面

オンライン交流を行う旭小学校の児童と宮崎南高校の生徒（７月２１日、旭小学校）＝提供写真

宮崎南高校の生徒に向けて発表をする旭小の児童（同）＝提供写真

宮崎南高生とオンライン交流－旭小６年生

　人口減少問題や「宮崎のよさ」などを考え、学んでいる延岡市立旭小学校（髙森賢一校長、４２７人）の６年生７４人は７月２１日、県立宮崎南高校＝宮崎市＝の生徒とオンラインで交流した。児童と生徒は、「ゆたかさ指数」などを示しながら本県の若者の人口減少を食い止めるための対策を互いに発表、児童は高校生からアドバイスを受けた。

　交流に参加した宮崎南高校の生徒は、７月１３日に宮崎市で行われたＭＳＥＣ（みやざきＳＤＧｓ教育コンソーシアム）フォーラムで、ぜいたくにアウトドアを楽しむ新しいリゾートスタイルかつ宮崎の自然を生かすことができる「グランピング」に着目して、県内に若者を呼び込む方法として発表した。交流では、生徒が児童にキャンプとグランピングの違いや経済効果などを説明した。

　児童が「目に見えない豊かさを生かしたグランピングは何がありますか」と質問すると、生徒は「ＳＤＧｓ（持続可能な開発目標）の海を守るという目標を基に、（例えば）ごみ拾いをしたらグランピングの料金を割引するというサービスを通して、県内の人がみんなでごみ拾いに協力し、目に見えない思いやりや優しさを感じることができる」と答えた。

　続いて、旭小代表の田中菜奈子さん、長田怜さん、工藤菜桜さんがスライドを見せながらゆたかさ指数に関するクイズなどを発表。宮崎から若者が減少するとにぎわいがなくなるといった問題に対して、暖かい気候で育った野菜や自然の豊かさ、県民の優しい人柄を他県の人に知ってもらい、人を呼び込むという方法を示した。

　児童の発表を聞いた高校生からは「詳しいところまで調べられていて、自分が小学生の頃では考えられない」という感想や、「食べ物の写真だけでは、おいしさが伝わりにくい」「優しい人柄を紹介したい時は実体験を入れると、より説得力が増す」というアドバイスがあり、児童はうなずきながらメモを取っていた。

　田中さんは「グランピングやごみ拾いなど小さな取り組みでも、若者減少を食い止めることができると思った。積極的に本を読んで調べ、将来は宮崎で仕事をしたい」と話した。