親しみやすい風景画２０点展示

田中さん（元延岡西高美術科教諭）の個展

◆１９日まで−延岡・虎彦サロン

　美術科教諭として延岡西高校などの教壇に立った田中隆吉さん（８０）＝高鍋町＝の個展が、１９日まで延岡市幸町の虎彦サロンで開かれている。来場を呼び掛けている。

　田中さんは高鍋町出身。美術科教諭として１９６６年に延岡西高に赴任し、９年間勤務した。現在は高鍋町文化協会会長、県芸術文化協会理事などを務める傍ら、高鍋高で週３回勤務している。

　個展は、昨年出版した画集「共に生きる」の出版記念に開催。長年描く中で生み出してきた数多くの作品から、親しんでもらいやすい風景画２０点を選び、展示している。

　作品は、国内外のさまざまな風景を描いているが、このうち「長田峡の楓（かえで）並木」は三股町でスケッチした作品。観光客が多く、当初予定していた長田渓谷でのスケッチを諦めて、場所を変える道中で見つけた風景といい、黄色や赤に染まっていく楓並木が色彩豊かに表現されている。展示作品の中では最も新しいという。

　また、「春の方船館」は、木城町の石井記念友愛社が所有管理する有形文化財。「好きで何度か作品を描いた」場所でもあり、梅や桜などコントラストが美しいという春に描いた。水彩画の他、木版画、油彩画も展示。画集も販売する。

　「楽しく見ていただければありがたい。初任地で懐かしい思い出がたくさんある延岡での個展なので、教え子にも再会できるとうれしい」と田中さん。１５日から最終日までは、毎日午前１０時〜午後５時ごろまで、虎彦サロンに滞在する予定という。