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ココカラSDGs−第17回「新しい教育から考えるSDGsアクション」(上)

本紙掲載日:2022-08-24
7面

◇動き出した「第4の存在」−読谷山市長
◇国際バカロレアと大原孫三郎−枡野さん
◇子どもの学び、大きく進化−難波さん


 今注目のSDGs(エスディージーズ)をテーマに、地域や地球の未来を共に考えるFMのべおかの番組「ココカラSDGs」の第17回「新しい教育から考えるSDGsアクション」が、18日に放送された。内容を一部抜粋し、2回に分けて紹介する。

 アドバイザーはSDGsコミュニケーターの難波裕扶子さん(49)=シンク・オブ・アザーズ代表、日向市亀崎西=。ゲストは延岡市の読谷山洋司市長(58)、TOOT=トゥート、本社・東京都=顧問の枡野恵也さん(40)。なお、収録は9日に行われ、枡野さんはリモート出演した。

−−第17回のテーマは「新しい教育から考えるSDGsアクション」です。

〈難波〉今、子どもたちの学びが大きく進化していると、この番組でも何度も話してきました。なぜ進化しているのかというと、とても変化の激しい時代の中、子どもたちに「豊かに生き抜く力」を身に付けてもらうためです。
逆を言えば私たち大人が受けた教育では、それが難しいということ。今回は、今注目されている「新しい教育」について、ゲストのお二人にしっかりと話をうかがいたいと思います。

−−ゲストのお二人は、さまざまな共通点をお持ちです。まずは読谷山市長、自己紹介をお願いします。

〈読谷山〉延岡市緑ケ丘出身です。小学5年生の時、オイルショックなどで大人たちが不安な表情で過ごしているのを目の当たりにし、政治家になりたいと思うようになりました。ただ、政治家ではなくサラリーマンの家庭に育ちましたので、まずは公のために役に立つことをしたいと考え、国家公務員として総務省に27年間勤めました。
10年ほど前に辞めて帰郷し、すぐに選挙に挑戦しようと思ったのですが、なかなか思い通りにいきませんでした。そんな中、友人から「政治家になる前に、まずは皆さんの役に立つことから一つ一つ始めるべきじゃないか」と言われました。
そこで会社をつくり、子どもたちが遊びを通じて自信を付けたり、人間関係を育むことができる事業を立ち上げました。そして改めて、皆さんの役に立たせてもらいたいと思い、市長として現在、2期目の1年目です。
遊びは最高の学びです。これを形にするため「学校」「地域」「家庭」プラス「第4の存在」が必要だと考え、1期目からさまざまなプロジェクトを動かし、今年3月に「延岡こども未来創造機構」を設立したところです。

−−続いて枡野さん、自己紹介をお願いします。

〈枡野〉大阪府生まれです。読谷山市長と同じく東京大学出身で、私はなぜか幼少期から世界に興味があって、ずっと世界平和のことが頭から離れませんでした。
高校生の時に国連事務総長になりたいと思い、東京大学に進学したのですが、それが少しずつずれていって、気付けばパンツ会社(男性用下着メーカー)の社長になっていました。
32歳の時、日向市に縫製工場を持つことになり、それが宮崎県との縁の始まりです。社長を7年半務め、先月末で退任し、現在は顧問という形になっています。日向市には毎月通っています。帰ると気持ちが落ち着く、第二の故郷のような場所です。
また、企業の経営者として社員の育成に関わる中で、改めて、教育で世界を創り直していくような、そういう教育に関わりたいと思うようになりました。中でも、国際バカロレアという教育プログラムに感銘を受けています。「教育の目的は世界平和である」と言い切っている、世界共通の教育プログラムです。
もう一つほれてしまったのが、岡山県に100年前にいらっしゃった実業家の大原孫三郎という人です。「児童福祉の父」と言われる石井十次さんのスポンサーで、宮崎県ともつながっています。
そこには岡山県で学んで宮崎県で発展させるという流れがあり、それを私もやってみたいと思うようになりました。大原家に学びたいと思い、また、国際バカロレアの学校がこの地にあり、娘を通わせたいという思いもあり、家族で東京都から岡山県に移住しました。
読谷山市長も、岡山市での副市長時代の経験が原点となり、今の取り組みにつながっていると聞いています。

〈読谷山〉岡山県に「おもちゃ王国」というテーマパークがあるのですが、実は、私が副市長を務めていた時の市長が創業されたもので、遊びは最高の学びなんだと。視察し、どうすれば子どもたち、そしてお父さん、お母さんに元気になってもらえるか、自信を持ってもらえるか、さまざまなことを学ばせてもらいました。まさに、延岡こども未来創造機構につながる原点だったと言えます。
石井十次さんは岡山県でも大変尊敬されていて、当時、市民の皆さんが宮崎県出身の私を石井十次さんと結び付け、話してくれることがうれしかったですね。

〈枡野〉私が大原孫三郎さんを尊敬しているのは教育だけでなく医療、福祉、農業、芸術など幅広い分野で、100年前に興した彼の事業が、いまだにこの地域をけん引しているからです。ちなみに、読谷山市長が尊敬している人はどなたですか。

〈読谷山〉江戸時代の上杉鷹山(ようざん)です。石井十次が生まれた背景や、高鍋藩が教育を重視したことともつながってくるのですが、鷹山はその高鍋藩から米沢藩に養子にいき、藩主になります。
藩を立て直す際、自分から進んで田畑を耕し、学んだことを世の中のために実践し、そのために学んだ人です。政治家として見習いたいと、いつも心掛けています。

−−ではここで、今回のテーマとSDGsのつながりについて詳しく教えてください。

〈難波〉SDGsの目標4は「質の高い教育をみんなに」です。誰もが平等かつ公平に教育を受けられる環境をつくりあげることは必須であり、世界では課題の一つとしてさまざまな取り組みが行われています。
日本における「質の高い教育」とは、基礎的な学力はもちろんのこと、SDGsの達成やその先にあるグローバルな社会での持続可能な開発を行っていく担い手を教育することになります。
未来への気付きをどう与え、子どもの可能性を最大限に引き出し、変化の激しい時代に生き抜く力、人間力をどう育んでいくのか。今注目されているSTEAM(スチーム)教育なども踏まえ、ゲストのお二人はどうお考えですか。

−−STEAM教育とは理系や文系の枠を横断して学び、問題を見つける力や解決する力を育む学習のことです。まさに今、延岡こども未来創造機構で取り組まれています。

〈読谷山〉延岡市は製造業、科学技術のまちですので、延岡こども未来創造機構では、図画工作とプログラミングを合体させたようなSTEAM教育を、この夏休みに合わせて展開しています。
例えば、歯車は小さい歯車と大きい歯車が組み合わさって動くことを、実際に体験し、楽しみながら学んでもらっています。
子どもの夏休みの自由研究に何をさせたらいいのか、胃が痛くなるお父さん、お母さんも多いのではないでしょうか。でも延岡市だったら悩まなくてもいい。いずれは全国から参加してもらい、延岡市ならではのSTEAM教育を体験してもらいたいと考えています。
また、高校生向けの論理コミュニケーション講座も始まりました。自分が考えていることを相手に分かるように伝えたり、相手が伝えたいことのポイントをつかんで打ち返したりする力、まさに生き抜く力、人間力を育てていきます。
このように早速、「第4の存在」として動き出したところです。
(つづく)

◇提供=延岡市、旭化成、グローバル・クリーン、和光産業
□再放送□25日午後8時、28日午前11時からの2回

【SDGs(エスディージーズ)】Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称。「貧困をなくそう」「気候変動に具体的な対策を」など17の目標と、それらを達成するための具体的な169のターゲットで構成され、2015年9月の国連サミットで加盟193カ国が合意して採択された。発展途上国だけでなく先進国を含めて取り組むもので、地球上の「誰一人取り残さない」ことを誓い、30年までの達成を目指す。四角形のカラフルな17のアイコンが知られている。

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