生徒が浴衣の着付け体験

本紙掲載日：2022-09-19

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「動きが上品になる」－延岡・恒富中

　延岡市立恒富中学校（永山貴久校長、２２５人）は７月から今月にかけ、家庭科の授業の一環で１、３年生４学級が「浴衣の着付け実習」を行った。生徒は、着付け教室の先生や地元のボランティアら１０人の手助けを受け、楽しみながら浴衣姿に変身した。

　実習には、同校で学習支援に当たるのべおかはげまし隊の女性メンバーと、メンバーの一人が通う幸田着付け教室（幸田信子代表、同市愛宕町）の幸田代表やその教室生がボランティアで参加。男女別に分かれた４、５人の班に、一人ずつ講師として入って指導した。

　このうち、今月１６日に実習を行った３年２組（３９人）の生徒たちは、身長に合わせて長さを調整し、腰ひもで固定。背丈に比べてかなり長い浴衣もあり、おはしょりに大苦戦する生徒も多く見られた。

　その後、帯結びに挑戦。男子は貝の口、女子は講師の力を借りて、だて締めやコーリングベルトを使って胸元を整えた上で帯板を付け文庫結びを行い、苦労しながらもかっこよく、かわいらしく完成させた。

　多くが初めての着付け体験で、坂本暖幸さん（１４）は「きつく締められたが、着付けが終わると意外ときつくない。思ったより簡単だったが、自分だけの力では難しそう。動きにくいです」と慣れない様子。お互いに見慣れない姿に男子は大はしゃぎで、動くたびに講師が駆け付け、乱れた部分を直していた。

　女子は、お互いに襟元を整えたり、助言し合ったりする様子も。杉山楓華さん（１５）、廣瀨明星さん（１５）は「工程が多くて大変だったが思ったより軽い。動きが上品になるし、また着てみたい。次は自分で着られそう」と笑顔だった。

　実習の依頼を引き受け、全４学級で講師を務めた幸田代表は、「私たちが楽しませてもらってますし、いい勉強になります」と話した。

　変わり帯の披露や小物の紹介もあり、生徒は終始、興味深そうに実習を楽しんでいた。