津隈さん、全国障スポへ

陸上８００メートルで県代表・「タイム伸ばしたい」

　県立延岡しろやま支援学校高千穂校（出水悌二校長、６人）３年の津隈久輝さん（１７）が、１０月２９〜３１日に栃木県で開催される「第２２回全国障害者スポーツ大会『いちご一会とちぎ大会』」の陸上の部８００メートルに県代表として出場する。「失敗も本気でやれば価値になる。心で負けないように頑張りたい」と意気込んでいる。

◆延岡しろやま支援学校高千穂校から初

　５月８日に県ひなた陸上競技場で行われた県予選には、津隈さんを含め２人が出場。「順位は考えず、ゴールすることだけを考えていた」と２分２９秒で走りきり、対戦相手と健闘をたたえて笑い合った。

　結果は優勝。顧問の荒川啓介教諭（４１）によると、予選は優勝者が無条件で全国大会に進める訳ではなく、入賞が見込める成績を残した選手のみが出場権を獲得する。県の推薦を受けて全国大会へ進む選手は、同校では初という。

　津隈さんは、荒川教諭の誘いで高校から陸上を始めた。運動が苦手で、きつい練習から逃げたくなったこともあったというが、同じく３年の土持翔太郎部長（１８）、後輩で２年の飯干愛絵さん（１６）と切磋琢磨（せっさたくま）してきた。

　週５日ペースで集まり、基礎練習やインターバル走、５キロ走をこなす中で、８００メートルの理想的な配分をつかむ練習を継続。バス通学のため、限られた時間を大切にしながら取り組んできた。

　全国大会に向け「順位は考えていないけど、タイムを伸ばしたい」と津隈さん。目標タイムは１分５８秒といい「（県予選の記録と比べて）遠いけど諦めずに頑張りたい」と力を込めた。