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内閣総理大臣賞7区の佐藤さん
◆喜びかみしめ、次回へ飛躍誓う
全国和牛能力共進会(全共)鹿児島大会で最高賞の内閣総理大臣賞を受賞した肉牛の部7区(脂肪の質評価群)。3頭一組で出品する同区の代表の一人、高千穂町の佐藤孝輔さん(41)は25歳の時に肥育農家となり、2度目の全共挑戦で栄冠を手にした。これまで支えてくれた全ての人に感謝をささげ、喜びをかみしめる一方で、次回の北海道大会を見据えてさらなる飛躍を誓った。
観衆約2500人の視線が一手に集まる。岸田首相から賞状を手渡されステージから降りると、賞状を高々と掲げて喜び、本県関係者の祝福の拍手に応えた。だが、その記憶は「あまりない」。
閉会式前に、運営側からガッツポーズしたり、賞状を掲げたりするなどの行為は控えるよう、言われていた。それでもやってしまったのは「頭の中が真っ白だった」から。無我夢中で取った行動だった。
結婚を機に、25歳で肥育農家の道を歩み始めた。それまではJA高千穂地区に勤務し、園芸を担当。畜産用語も栄養管理や削蹄(さくてい)の方法も分からない。「素人中の素人でのスタートだった」。初めの約3年は必死に勉強を続けた。
「家族はもちろん、JAの指導員や農家仲間の指導のおかげ」で、次第に農家に必要な思考や姿勢が身に付いていった。運転中などに牛を見かけると、その発育状態などについて無意識で考えるようになった。
全共を目指すようになったのは前回大会から。JA職員に勧められたのがきっかけだ。「出るからには日本一を目指す」。高い目標を掲げて臨んだ。「この牛ならいけるかもしれない」。希望を抱けるほど自信もあった。
最終審査は通らなかった。悔しさが込み上げた。だが、代表に選ばれた農家と比べると「全共に対する思い、支えてくれた人へ感謝、予選で落ちた仲間の思いを背負う覚悟が足りなかった」と大きな収穫を得た。
今大会は5年前の教訓を生かし、全ての思いを牛に込めた。「日本一になって畜産仲間に恩返ししたい」。大会前に語った通りの結果になった。「チームのみんなのおかげ」。もちろん、感謝の言葉は忘れていない。
7区は脂肪交雑(サシ)の割合に加え、牛肉の味に影響するとされる一価不飽和脂肪酸などの値が審査された。つまり、内閣総理大臣賞受賞によって「宮崎牛は日本一おいしい和牛」と評価された。
実際、大会テーマ〃和牛新時代〃にふさわしい同区に出品した枝肉は、高値で取引された。佐藤さんは「これを機に高千穂のセリ場が購買者でにぎわったり、全ての農家の発展に貢献したりすることができれば」と願う。
一方、かぶとの緒は既に締め直している。「今大会がゴールではない。もっと脂肪の質を突き詰めないといけない。だからむしろスタートと受け止め、北海道大会につなげていきたい」。5年後の飛躍を誓った。
◆3区・織田さん−優等3席「胸張れる」・関係者拍手と横断幕で出迎え
東臼杵郡市畜連から35年ぶりに全共に出場し、3区(若雌の2)で優等3席となった延岡市石田町の織田直行さん(39)と「みほのふじ号」が10日夜、櫛津町の同畜連に戻り、関係者から熱い出迎えを受けた。
午後9時40分、帯同した畜連職員らと一緒にバスに乗った織田さんと、輸送車に載せられた「みほのふじ号」が到着。織田さんが「みほのふじ号」を引き出すと、大きな拍手が巻き起こった。訪れた人たちは、畜連職員が大急ぎで用意したという横断幕を手に祝福した。
その後、競り場で畜連や生産者、行政、JAの関係者約80人が出席して帰陣式があり、門川町の畜産農家高橋宗三さんが、織田さんの健闘をたたえて花束を贈呈した。
同畜連の藤本隆康会長は「全国で3位。織田さんには本当に長い間、大変な思いをされたと思う。改めて感謝とお礼を申し上げたい。また、帯同し世話をしてくれた職員の皆さまには頭が下がり、胸が詰まる思い」。さらに、「決して3位が終わりではない。5年後、10年後、畜産が根強く残るためには、われわれが若い人と一緒になって〃チーム東臼杵〃を盛り上げていかねばと改めて思う」と続け、チーム東臼杵のさらなる奮起を促した。
お礼のあいさつに立った織田さんは「結果は(全国で)3番目で、もう少し意地を見せられるパフォーマンスができれば、と反省しているが、全共は楽しく、〃チーム東臼杵〃が全国で3番目のチームだと胸を張って言えるものになった」と振り返り、「5年後は北海道。それに向かって、みんなでもっと大きなチームにして頑張っていきましょう」と時折、声を詰まらせながらこれまでの支援と温かい出迎えに感謝を述べた。
◆優等首席、夫の姿にうれし涙−3区林秋廣さんの妻美和子さん
3区で優等首席に輝いた林秋廣さん(69)の妻・美和子さんは、等級が決まり、拍手を送る観客に両腕を上げて応える夫を見てうれし涙があふれた。
「5年前の結果をずっと引きずっていたので安心した。ものすごく力を入れて準備してきたことを知っているのでリベンジという言葉だけでは言い表せない。普段はだらしないところもあるけれど、牛に関してはさすがです」とほほ笑んだ。
JA高千穂地区畜産部の佐藤紀文部長(54)は「鹿児島県に(多くの優等首席を)取られてしまった感が強い」と悔しさをにじませつつ、管内から出場した畜産農家の活躍を称賛。
農家単独では郡内から初出品の肥育牛が内閣総理大臣賞を獲得したことや、全出品者が初出場で健闘した4区(繁殖雌牛群)、注目度が高く、若手中心にまとまった6区・種牛の部(総合評価群)の躍進に触れ「まさに(大会スローガンの)日本一の努力と準備。感動した」とねぎらった。