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幻想的な雲海広がる

本紙掲載日:2022-10-13
1面
雲海が見られた高千穂町押方の国見ケ丘(13日午前6時30分すぎ)

13日、高千穂町国見ケ丘

 高千穂町押方の国見ケ丘(標高513メートル)で13日、雲海が広がった。夜明け前に訪れた観光客や地元の人ら約30人が、幻想的な光景に見入った。

 同町の13日の最低気温は10月下旬並み。雲海が見られるこの時期は、毎年県内外から多くの観光客や写真愛好家らが訪れる。

 午前6時すぎ、暗さが残る展望広場で雲海を確認した人々は「すごい」「今日で運を使い果たしたかも」などと感嘆の声を上げ、カメラやスマートフォンを構えながら夜明けを待った。

 30分ほどすると、東の稜線(りょうせん)から昇る朝日が雲海を照らし、その光景をじっと眺めたり、友人や家族で記念写真に収まる姿などが見られた。

 夫の暢晃さん(49)と訪れ、13日が誕生日という佐藤裕美さん(45)=五ケ瀬町鞍岡=は「日の出を見ようと延岡へ向かっていたら、高千穂辺りでもやが出始めたので引き返した。良いプレゼントになりました」とほほ笑んでいた。

 雲海は、地表面の熱が奪われる放射冷却現象などで空気中の水分が霧となり、その場にとどまる現象。適度な湿度があり、晴天で風のない朝などに見られる。

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