Ｊシステム、県内初導入−延岡市

受給可能な補助金を一括検索

◆無料診断、サービス提供開始

　延岡市は、中小企業が受給可能な公的補助金・助成金をインターネットで無料検索できる「Ｊシステム」を県内で初めて導入し、サービス提供を開始した。

　インターネットを使える環境があれば、ソフトのダウンロードや会社名入力などの登録手続きは不要で、誰でもパソコンやスマートフォンで利用可。社員数や業種、取り組みたいことなど、約２０問の該当項目にチェックマークを入れて検索すれば、受給できる可能性が高い国・県・市の補助金や助成金が表示される。また、追加受給できる可能のある補助金の総額も分かる。

　同じ画面の下段には、受給できる可能性が高い主な補助金・助成金の最大受給額と制度の概要を個別表示。実際に補助金が受給できるかの診断まではサービス提供会社がオンラインで無料相談に応じるが、申請は各自で行い、複雑な手続きは専門家に依頼する事業所も多いという。

　システム導入に合わせ、１３日には延岡駅西口街区ビルの市コワーキングスペースで利用開始式があり、鏡山牧場（本社・浜町）の八崎秀則社長（４７）が自動診断を体験。「とても簡単で、既存・新規事業それぞれに適切な補助金が表示されて分かりやすい。制度ごとに商工会や市の窓口に相談に行く手間が省けるし、すぐ診断するので、活用できなかったらという不安も解消されて魅力的」と、使いやすさを喜んだ。

　Ｊシステムは民間企業のライトアップ（東京）が数十の金融機関、多数の大手企業と提携してサービスを提供。現在、導入している自治体はまだ十数市区町だが、延岡市工業振興課は「市の窓口へ相談に来られても、そこから検索して時間を要していたので双方の手間が省ける」としている。

　Ｊシステムは市ホームページ下段の「ピックアップ」欄にある「延岡市補助金・助成金診断」から利用可能。パソコン操作が分からない場合などは、延岡駅西口街区ビル２階の延岡経済リンケージ機構か市コワーキングスペース、市役所３階の商工観光文化部で、職員が付き添いで説明する。

　市工業振興課は「補助金は変動しやすいですが、Ｊシステムは常に新しい情報に更新されます。延岡市の補助金・助成金については当然、無料で申請手続きできますので、ぜひ気軽に検索していただければ」と呼び掛けている。