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もみじの里(障害者支援施設)、施設を建て替え

本紙掲載日:2022-11-05
8面

居室環境を整備、個室主体に

 延岡市の社会福祉法人三ツ葉会(迫田繁伯理事長)は、延岡市無鹿町で運営する障害者支援施設もみじの里(山下政一施設長、入所者53人)を全面的に建て替えた。1979年開設で建物が老朽化していたことと、入所者の居室環境の整備が目的。4人部屋が主体だった居室を個室主体に変更したほか、「地域交流センターわだごえ」と医療ケア室2部屋を新たに設けた。

 2020年12月に着工。工事中も入所を継続できるように、まず、芝生広場だった所に南棟を、その隣に交流センターを建設。入所者は南棟の居室と、センター内に間仕切りを立てて造った仮設部屋に移り、その後に旧施設を解体して建て替えた。

 新施設は鉄骨造り合金メッキ鋼板ぶき一部2階建てで、延べ床面積は、交流センターを含み2761・88平方メートル。設計は菊池設計(同市富美山町)、主体工事は川口建設(同市長浜町)。総事業費は10億円。

 旧施設はカーテンで仕切る4人部屋が中心だったが、個室15、2人部屋9、4人部屋5と3段階に変更した。プライバシー保護のため、2人部屋と4人部屋にも間仕切りがあり、個室的に利用できる。

 医療ケア室は、感染症対策で陰圧装置も設置。より医療が必要な人のショートステイを受け入れられるようになった(利用には相談が必要)。

 交流センターは体育館に似た造りで、バドミントンやミニバレーができ、スクリーンも設置。入所者のレクリエーションや映写会、職員の福利厚生に利用する。災害時に一時、地域住民が避難する場所としても利用できることを想定している。

 落成式は10月29日に交流センターであり、職員、地域の代表、家族会、工事関係者ら約30人が出席。川島神社の玉置徳行禰宜(ねぎ)が神事を行い、出席者が玉串をささげた。

 創設者でもある迫田理事長は「優しい心と心の触れ合い、人権を尊び信じ合い、愛し合い」という同法人の基本理念を改めて挙げ、「気持ちを新たに、よりいっそう努力を重ね、業務に励みたい」と話した。

 三ツ葉会は1978年に設立し、翌年、県北地域で初めての身体障害者療護施設として、もみじの里を開設。2006年の障害者総合自立支援法施行に伴い、障害者支援施設となった。現在、18〜85歳が入所している。

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