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南延岡駅バリアフリー化を

本紙掲載日:2022-11-12
1面
中嶋支社長(左)に要望書を提出した読谷山市長と森口会長、山本事務局長

JR宮崎支社に要望書提出−期成会

 延岡市と同市区長連絡協議会などで構成する南延岡駅バリアフリー化促進期成会(会長・森口正輝市区長連絡協議会会長)は11日、宮崎市の九州旅客鉄道宮崎支社(中嶋敬介支社長)に、同駅のバリアフリー化を求める要望書を提出した。

 1978年に建て替えられた同駅は、改札口や待合所が2階に設置され、入り口からホームまでの階段は計70段ある。そのため、高齢者や障害者らへの負担は大きく、通学、通院する市内外の利用者にとっても利便性の低い構造となっている。

 市内10団体、企業でつくる同会は2020年10月、署名、要望活動によって大分県の佐伯駅がバリアフリー化したことを受けて発足。それ以降、署名活動を展開し、今年3月末までに4万1672筆を集めた。

 この日は読谷山洋司市長と森口会長、同協議会の山本盛男事務局長らが同支社を訪問し、エレベーターや多目的トイレの設置▽改修内容や費用などについての早期提示▽バリアフリー化早期実現に向けた協議の継続――などを求める要望書を手渡した。

 この後の意見交換会は非公開で行われた。終了後、取材に応じた読谷山市長と森口会長によると、中嶋支社長は署名の多さや同駅が県立延岡病院に通院する人の玄関口であることなどを認識しており、「さまざまな可能性を継続的に協議していきたい」と応じたという。

 読谷山市長は、今年度の南延岡駅前再整備可能性調査事業に触れ「お願いするだけでなく、市の事業として、まちづくりにおける交通結節点という駅の役割を明確にした上で、具体的な協議につなげたい」と述べた。

 森口会長は「高齢化が進むことを考えれば、バリアフリー化は当然必要。前向きな答えが聞けて安心した」と手応えを示し、「今後も市とがっちりスクラムを組んで、実現に向けて一緒に頑張っていきたい」と決意を語った。

 国はバリアフリー法に基づき、1日に平均して3000人以上が利用する全ての駅について、バリアフリー化を進めている。市によると、同駅における昨年の1日平均利用者数は約1500人。国の対象には該当していない。

 しかし、国交省の発表などによると、昨年3月31日時点で、エレベーターなどの設置によって段差が解消した駅はJR九州内に210駅あり、このうち3000人未満は117駅あるという。

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