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1席に延岡市の2人−みやざき文学賞

本紙掲載日:2022-11-15
1面
松崎祥夫さん
河野正さん

小説・松崎さん、詩・河野さん

◆日向市の二見さん、随筆2席

 県芸術文化協会は11日、第25回みやざき文学賞の受賞者を発表した。県北からは、延岡市の松崎祥夫さん(68)が小説部門1席、同市の河野正さん(82)が詩部門1席、日向市の二見順雄さん(82)が随筆部門2席に輝いたほか、3部門で4人が佳作を受賞した。

 同賞は文芸活動の充実、発展などを目的に毎年実施されている。今年は小説、随筆、詩、短歌、俳句、川柳の6部門に6〜97歳からの計698点が寄せられた。内訳は小説51点、随筆132点、詩170点、短歌と俳句各129点、川柳87点だった。

 松崎さんの小説「デイゴの楽園」は、県北で農業と狩猟をなりわいにする男が主人公。母に捨てられ施設で育った過去を持ちながらも、自然を相手に農業で自立していく主人公の強い意志が作品の魅力、などと評された。

 河野さんは詩「日常の哀楽」で、日常において社会の不安やエコロジーへの憂いを感じながらも、身近にある一面緑色の稲田に気付くという楽しみを発見しており、不安の出口を稲穂に見いだした点などが評価された。

 表彰式は来年2月17日、宮崎市の宮崎観光ホテルで開かれる予定。県北関係の入賞・入選者(ペンネーム含む)と作品名は次の通り。

【小説】1席=松崎祥夫「デイゴの楽園」(延岡市)▽佳作=野々上万里「化粧」(同)

【随筆】2席=二見順雄「書きも書いたり、教え子日記」(日向市)▽佳作=野田一穂「記憶の手ざわり」(延岡市)

【詩】1席=河野正「日常の哀楽」(同)

【俳句】佳作=小泉貴志「草の道」(延岡市)、帯谷到子「ゆふぐれに凭(もた)れて」(尚学館中学校)

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