コロナ自粛を経て３年ぶりの開催

本紙掲載日：2022-11-16

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城山かぐらまつり・オータムフェスタ－写真特集

　コロナ禍による自粛を経て１３日、３年ぶりに開かれた「オータムフェスタ２０２２第１２回いっちみろやふれあい祭」（旭化成延岡ＯＢ会主催）と「第２４回城山かぐらまつり」（同祭実行委員会主催）。城山の二の丸広場では神楽、麓の延岡市役所第１駐車場ではオータムフェスタが行われ、一帯は終日にぎわった。

◆にぎやかに食と文化の祭典オータムフェスタ
城山かぐらまつり二の丸広場で雄壮な舞－延岡

　オータムフェスタは「食と文化の祭典」。生鮮野菜を中心とする「軽トラ市」には１４台、加工食品関係は１６店舗がテントを並べ、ステージでは１７グループがダンス、大正琴、和太鼓演奏などを披露した。訪れた人たちは、場内に設置されたテーブルで飲食しながら、ステージ発表を楽しんだ。

　子ども２人がダンスで出演した甲斐真由さん（４０）＝同市沖田町＝は「（こんなイベントは）にぎやかで、活気が感じられていいですね」と、笑顔で鑑賞していた。

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　かぐらまつりには、福岡と大分両県からのゲストを含む１１の神楽団体と二つの郷土芸能団体が参加した。同じ宮崎県北地区内でも、延岡、日向、門川でリズムも踊りも違い、県外はなおさら。それぞれの特徴ある舞が、来場者を楽しませた。

　小、中、高校生の舞い手も活躍した。今年度の夕刊デイリー明るい社会賞を受賞した深田奏さん（南中３年）＝大峡神楽保存会＝は、アナウンスで受賞が紹介され、注目の中で「三番荒神」を舞った。「肩書に合った舞にしたかった」の言葉通り、切れのある舞で、おひねりも飛び、「完璧だったと思う」と満足そう。「今後もずっと続けたい。後継者が少ないので、子どもたちに憧れられるような舞を舞いたい」と力強く話した。

　演目は「サプライズ」を含めて３２番あり、夜まで続いた。来場者は、舞台下に敷かれたブルーシートに座ったり、椅子席で食事をしたりしながら、のんびりと鑑賞。舞に使われた御幣や荒神棒をもらう楽しみもあり、笑顔が絶えなかった。

◆山本兄弟がサプライズ舞

　「サプライズ」は、城山神楽祭実行委員会の山本亮二会長と、双子の兄浩一さん＝ともに（３９）＝の２人舞「地割」。

　小学４年で歌糸神楽保存会（延岡市北浦町三川内）に入り、６年生の時に始まった城山かぐらまつりで「鮮烈デビュー」（実行委員）。以来、双子の舞い手として注目され、国内だけでなくドイツでも舞った。

　高校卒業後は浩一さんが県外に就職したため、一緒に舞う機会はほとんどなかったが、「神楽愛」を忘れられなかった浩一さんが２０１９年夏にＵターン。コロナ禍で３年待たされ、この日ようやく実現となった。

　しかし、それもすんなりいったわけではなかった。９月に浩一さんが左足を骨折したのだ。正式出演にはリハビリが間に合わず、サプライズ登場となった。

　弟の亮二さんにとっても、前任の山﨑洋一さんから会長を引き継いで初めての記念すべきまつり。小学生時代から注目された２人の舞は、城山かぐらまつりが、新しい世代へしっかりと受け継がれたことを印象付けた。

　「感無量。涙をこらえながら舞っていました。（亮二さんが会長になったことには）軽く嫉妬してます」と浩一さん。

　亮二さんは「城山かぐらまつりのおかげで、自分たちはいろいろな所に連れて行ってもらった。だから多くの子どもたちに、この舞台に立ってもらいたい。子どもが憧れる舞台にしていきたい」と話していた。

◆片付けを手伝い－旭化成延岡ＯＢ会社会奉仕団
　
　旭化成延岡ＯＢ会社会奉仕団（田中公宜団長）は１４日朝、「第２４回城山かぐらまつり」の片付けを手伝った。

　５０人が参加。まつりは前日の夜遅くまで開かれるため、暗やみの中で散らかってしまったごみを拾って分別、のぼりの片付け、テント撤収などを、まつり実行委員の指示を受けながら、てきぱきと行った。

　同まつり実行委員会の山本亮二会長は「旭化成ＯＢ会の皆さんに手伝っていただくと、あっという間なんですよ」と感謝していた。