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城山に校歌響く−延岡西高同窓会

本紙掲載日:2022-11-23
1面

歴史感じながら大合唱−同窓生の元気見せたいと発案

 延岡市の延岡西高校同窓会「星遊会」(野中玄雄会長)による「城山公園で延岡西高校歌を歌う」が20日、同公園で行われ、100人を超える卒業生が晴れ渡った空の下で校歌を斉唱した。

 コロナ禍で懇親会が2年続けて開催できなかったことから、卒業生が集まって校歌を歌う機会を提供しようと、35回生の染矢貴裕さんと36回生の首藤晃浩さんが発案。同窓会理事会も「わが母校ザ・ヒストリー物語」の刊行記念と併せて実施することに賛同し、市内外の卒業生に参加を呼び掛けた。

 この日は悪天候の予報だったが、打って変わった好天に恵まれた。野中会長は「ここには千人殺しの石垣に城山の鐘、後藤勇吉記念碑といった歴史の足跡がある。昭和40年代には動物園もあって、延岡の歴史の殿堂。そんな懐かしい城山で校歌を歌う。延岡の歴史を感じながら、英気にしていただきたい」。

 発案者の一人、染矢さんは「次の星遊会実行委員を務めてくれる後輩たちに、同窓生の元気な姿を見てもらうために何かしなければと思ったのがきっかけだった。発案からこの日まで1カ月余りと短く、簡素なイベントになったが、正午の時報と共に大合唱します。最後までよろしく」と呼び掛けた。

 ウオーミングアップ代わりに「ばんば踊り」の曲が流れると、5、6人の理事が率先して踊りを開始。最初は小さかった輪も「一緒に踊りましょう」の声に応えて徐々に大きくなり、最後は会場にいたほぼ全員が加わった。

 正午になると、延岡フィル演奏の録音に合わせて13回生の中村善之さんが指揮を執り、晴れ渡った空の下で気持ち良さそうに4番まで歌い上げた。

 昨年、病気のために亡くなった俳優で劇作家の本田誠人さん(27回生)の両親本田汎宣さん、雅子さん夫妻も、誠人さんの遺影を抱いて出席。誠人さんをしのびながら歌声に耳を傾けた。

 遠くは横浜から訪れた卒業生もいて、懐かしい人との再会を喜ぶ場面も至る所で見られた。式台の後ろに掲げられた校旗と一緒に記念写真を撮る人も多かった。

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