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五ケ瀬町内の郷土芸能を披露

本紙掲載日:2022-11-26
8面
五ケ瀬町で開かれた「伝統文化『神楽の祭典』」

規模縮小し神楽の祭典−旧鞍岡中跡

 五ケ瀬町の郷土芸能を披露する「伝統文化『神楽の祭典』」が13日、同町鞍岡の複合型交流体育施設(鞍岡中学校跡)であった。町内の保存会が各地区に伝わる神楽やばんば踊りを上演、多くの来場者が勇壮な演目に見入った。主催は同祭典実行委員会(秋本治委員長)。

 地域コミュニティーの醸成や伝統の継承を目的に毎年実施。新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催となったが、ここ数日で再び感染者が増えてきたことから急きょ、演目を減らすなど規模を縮小して行った。

 三ケ所神社室野神楽保存会、桑野内古戸野、鞍岡祇園神社神楽保存会の奉仕者(ほしゃ)が参加。彫(え)り物やしめ縄で飾り付けた神庭(こうにわ)へ氏神を招く「神おろし」で始まり、戦いの準備をする「四人武知」、豊作を祈る「五穀穣就(じょうじゅ)」、弓箭(きゅうせん)の舞で災難を払う「弓神楽」など六番を舞った。

 桑野内ばんば踊り保存会による演目もあり、約100年前に延岡市から高千穂町を経て伝わったとされる元踊りを披露。伝統衣装を身に着けた子どもらが、「道行き」「つぶし扇」など全12段で組まれた舞踊のうち9段を力強く踊った。

 桑野内神楽保存会から参加した甲斐幸雄さん(60)=同町桑野内=は「どの保存会の演目も素晴らしかった。高齢化で年々、奉仕者が減ってきているので、伝統の継承に向けてこのような催しは大切だと思う」と感想。

 秋本委員長(79)は「ギリギリでプログラムを変更したため、驚かせてしまった方々には申し訳ないことをしたが、やむを得ない事情につきどうかご理解いただきたい。このような場が伝統の継承につながると信じている」と話した。

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