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薬草の里づくり−東郷まちづくり協議会

本紙掲載日:2022-12-03
1面

「カモミール」の苗を植栽−日向

 薬草の里づくりに取り組む東郷まちづくり協議会(鈴野淺夫会長)は1日、日向市東郷町の牧水公園近くにあるほ場でハーブの一種「カモミール」苗の植栽を行った。収穫は来年4月中旬から5月上旬を予定し、前年比約1・5倍の収穫量を見込む。

 同協議会は2016年から、地域の特産品化を目指して同所でジャーマンカモミールを栽培。同協議会が販売するカモミールティーや、カモミール入り焼きドーナツのほか、昨年からイオン九州が販売するカモミールジンなどに使用された。来年の収穫分は化粧品、入浴剤などにも利用される予定という。

 この日は、同協議会のカモミール栽培グループのメンバー15人が参加。5月下旬に回収した種を約20センチ程度に育てた苗600本を、約5アールの作付け面積に植えた。参加者は、約80センチ間隔で次々と手際よく植えていき、約1時間ほどで作業は終了した。

 鈴野会長は「カモミールのブランド化を図り、子どもたちや地域が一体となって、地域の誇りや愛着が湧く地域の特産品にしたい。観光農園などで地域活性化、雇用の創出、農地の活用などにつながれば」と話した。

 同協議会によると、今春は収穫時期に雨の日が続いたため、収穫量は約70キログラム。来春は目標の100キログラムを目指す。その他、「カモミールの香りのする学校」をテーマに、東郷学園の花壇にも生徒が植栽した。来年度はカモミールジンが東南アジアでも販売を予定するなど、年々需要が高まっているという。


□東郷まちづくり協議会のカモミール

カモミールは、キク科の耐寒性一年草。ヨーロッパで「母の薬草」と呼ばれ、心身をリラックスさせるハーブとして知られ、軽やかなリンゴにも似た香りが楽しめる。同協議会のカモミールは、無農薬で育て、一輪一輪を手摘みで収穫するため、味や香り、色味に優れたこだわりのハーブとして人気が高い。

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