グッドデザイン・ウッドデザインダブル受賞

トレードレーベルが開発−延岡市上伊形町

◆ヒノキオイル活用の基礎化粧品

　延岡市上伊形町のトレードレーベル（橋口博美社長）が、ヒノキオイルを活用して開発した基礎化粧品「ヒノキオールインワンナチュラルスキンジェル」が、今年度のグッドデザイン賞（日本デザイン振興会主催）とウッドデザイン賞（日本ウッドデザイン協会主催）を受賞した。両賞のダブル受賞は県内初。「社員一同で喜んでいます」と営業の大久保洋子さん（４８）。

◇今年３月に発売男性にも好評

　同社は、ヒノキ専門の製材会社として４４年の歴史がある一山木材（同社長）を母体に、２０１７年に設立。間伐材や端材を無駄なく活用して、衣食住に関わる製品を作っていこうと「ｈａｕｓ（ハウス）」というブランドを立ち上げた。

　受賞した化粧品はその１品目。ヒノキオイルにはアロマ効果や抗菌作用のあることがよく知られているが、それだけではなく「皮膚を柔らかくし、角質層までの水分浸透を助ける」機能に着目。５種のセラミド、ヒト幹細胞順化培養液などの美容成分と保湿成分を配合し、化粧水、美容液、乳液、クリームの四つの機能を備えたオールインワンジェルに仕上げた。一山木材が公設試験場と共同開発した抽出法による高純度のヒノキオイルを使っている。

　とろみのある液だが、すっと肌に染み込み、べたつかない。付けた瞬間にヒノキの香りが広がる。１６年から試行錯誤の末、レシピを確立し、今年３月に発売した。薬事法の関係で、製造販売はＦａｃｔｏｒｉａ（岐阜県）。

　さらに、ふたにはヒノキの端材を用い、開閉時に木の感触を楽しめるようにした。ふたへの加工作業は、奈良県の障害者福祉施設に依頼している。

　ヒノキオイルの効能を生かした商品内容とデザイン性、社会貢献の面が高く評価された。デザインしたのは、執行役員兼デザイナーの宮木健二さん。同社は今後「ｈａｕｓ」ブランドで、化粧品に限らず、さまざまな商品を生み出したい考え。

　同ジェルは「さらっとしていてべたつかないので、男性にも好評」という。「お風呂上がりや朝の忙しい時間のスキンケアに」と勧めている。
１本１５０ミリリットル入り（２〜３カ月分）で税込み７０４０円。県内ではオンラインショップ（ｈｔｔｐｓ：／／ｈａｕｓｏｆｆｉｃｉａｌ．ｂａｓｅ．ｓｈｏｐ）とフェニックスリゾートシーガイア（宮崎市）で扱っている。

　予約をすれば、トレードレーベル（電話０５０・３６１２・８２０３、平日午前１０時〜午後６時）でも対応できるという。

◆五ケ瀬町役場にグッドデザイン賞

　県北からはほかに、五ケ瀬町役場がグッドデザイン賞を受賞した。設計は石本建築事務所（東京都）。