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2023年新春インタビュー(2)−十屋幸平日向市長

本紙掲載日:2023-01-12
1面

経済回復に防災力強化

◆移住や定住、関係人口創出図る

−−昨年の振り返りを。

収束の見えないコロナ禍、ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー問題、原油や物価高などが、市民生活と地域経済に大きな影響を及ぼす厳しい年でした。市民の命と暮らしを守ることを第一に感染防止対策と地域経済回復の両立を目指し、さまざまな施策を講じました。
一方で、細島みなと祭り、日向十五夜祭の開催、富島高野球部の夏の甲子園出場、富島中ラグビー部が全国大会で準優勝するなど明るい話題もありました。改めて市長の使命と責任の重さを感じ、身の引き締まる思いを強くした一年でした。

−−昨年の経験をどのように生かしますか。

今年も新型コロナのワクチン接種の推進、啓発活動などで感染拡大防止に努めつつ、地域経済の回復に力を注ぎます。また、昨年の台風14号では、耳川流域を中心に家屋や道路、農作物などが大きな被害を受けました。情報発信などの課題解決を図るとともに、水門の在り方、ダムの管理など、国や県、関係機関などと連携し、早い時期に検証を進め防災力の強化に努めます。鳥インフルエンザ対策にも徹底した防疫作業を継続していきます。

−−県内でも先進的に進めるワーケーション事業が高く評価されています。

ワーケーション専用施設「SurfOffice(サーフ・オフィス)」が昨年2月から運用を開始しました。今年度は昨年12月末現在で延べ80社約500人がワーケーションを本市で実施するなど、前年度から倍増しました。国や県のモデル地域にも選ばれ、全国的に知名度は上がっていると実感しています。大企業のモニターツアーの実施、合宿や企業研修の誘致といった成果も表れています。今年も企業などと関係を深めながら、最終的には本市へのサテライトオフィスの設置などを目標として、移住や定住、関係人口の創出を図り、活気あるまちづくりにつなげていきます。

−−今年も明るい話題を届けられそうですか。

国の直轄事業である細島港19号岸壁の整備事業が始まります。さらなる岸壁の整備促進、工業用地の造成などに向け、県と連携しながら国に要望していきます。その他、東郷診療所は4月に着工、お倉ケ浜総合公園の野球場も2025年2月からの供用開始を目指し改修に着手します。市総合体育館整備事業は基本設計を始めるほか、ひむかBizとの連携強化、東郷地域振興計画の実行、SDGs推進活動、行政のDX化などさまざまな施策に取り組みます。

−−2期目の総仕上げとなる年です。市政運営の決意をお願いします。

人のため世のために尽くすことが、最高の行為であるという「利他の心」を改めて心に刻み、初心に帰り市民の皆さまとともに歩む市政運営を行います。今年は、「癸(みずのと)」のうさぎ年であります。これまで取り組んできた市政全般のさまざまな課題を整理しながら、コロナ禍の経験をバネにして、市民の皆さまが明るく元気に飛躍されるよう、「ADVANCE(前進)する」年にしていきます。

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