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2023年新春インタビュー(3)−山室浩二門川町長

本紙掲載日:2023-01-13
1面

豊かさ快適さ実感できる町に

◆多くの意見に耳を傾け町政に反映
−−町長に就任し、8カ月が経ちました。

前町長である安田修氏の3期12年にわたる功績にプレッシャーを感じつつ、皆さんから託された一票一票の重みを心に刻みながら町政運営に努めてきたところです。
昨年7月には木代佳美氏を副町長に迎え、2人で相談しながら進めています。私とは同期入庁の仲で、本音で話のできる心強いパートナーです。

−−昨年8月から月1回、「町長と町民の意見交換の日」がスタートしました。

創業支援や津波避難所に対する要望、町立図書館活用や地域独自通貨導入の提案など、さまざまなご意見を頂いています。
この取り組みとは別に、昨年12月には西門川4地区の関係者に集まっていただき意見交換を行いました。高齢化や人口減少による農林業の衰退など、切実な声を聞かせていただきました。
雇用の場を確保して若い世代を定着させられないか▽空き家を活用した農家民宿に取り組めないか▽西門川小中学校跡地をテレワークやリモートワークに活用できないか――など、さまざまなご意見を頂いたところで、西門川地区との意見交換について、今後も継続していきたいと考えています。

−−就任後、改めて感じる町の課題は。

基幹産業である農林水産業をはじめ、建設業などあらゆる業種で担い手不足が深刻です。
そのほか子育て支援、商店街活性化、防災対策などさまざまな課題が山積していますが、職員とも十分協議しながら、ハード面、ソフト面から出来る限り町民の声に応えていきたいと思っています。早急に取り組めない課題に対しては、丁寧に説明し理解を求めていきます。

−−新型コロナ対策、原油価格・物価高騰対策の現状は。

町民の皆さんから実際に「物価が上がった」「生活が苦しくなった」という切実な声を聞いています。
町としては、第1次産業への燃料費助成をはじめ、子育て世帯への給付金支給や、学校給食における給食費への助成、企業の経営安定化に結び付く特別貸し付けを利用した者に対する利子補給事業などを展開しています。
現在は、水道料金の基本料金部分の5カ月分免除を実施しており、多くの人に支援策が届くよう努力しているところです。

−−経済活動や社会活動は「withコロナ」の新たな段階へと移行しています。

コロナ禍で、SDGs(持続可能な開発目標)が注目されていますが、持続可能な社会にしていくため、感染対策に取り組みながら停滞した社会活動、経済活動を少しずつ元の形に戻していかなくてはいけません。
昨年秋には、関係者の皆さんに徹底した感染対策に取り組んでいただき、福祉ふれあい祭り、いきいきまちフェスティバルinかどがわ、尾末神社大祭で繰り出される勇壮なだんじり(太鼓台)が3年ぶりに復活しました。
久しぶりに町民の皆さんの元気な顔が見られ、うれしく感じたところです。

−町民の皆さんへメッセージをお願いします。

私に課せられた使命は、めまぐるしく変化する社会において、多くの課題はありますが、町民の皆さんが豊かさや快適さを実感できる町をつくることです。
今年の干支(えと)のウサギのように耳を高くして、引き続き多くの町民の意見に丁寧に耳を傾け、町政運営に反映させていきます。
就任後初となる当初予算編成が控えています。町民の皆さんが望む事業を一つでも多く実施していきたいと思います。

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