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2023年新春インタビュー(8)−佐藤貢日之影町長

本紙掲載日:2023-01-20
1面

DX推進、人口減対策の体制強化

◆スマート農業を立証し、普及へ

−−3期目の取り組み状況を教えてください。

子育て支援は中学生までの医療費と給食費の完全無償化など、どの自治体よりも手厚く公約通り即実施しました。学校のICT(情報通信技術)化も成果が上がっており、利活用を計画的に進めています。
DX(デジタルトランスフォーメーション)推進と人口減少対策は4月に体制を強化します。DXでは誘致IT企業と高齢者の見守りや買い物支援などの実証実験を進めており、先般は「ふれあいサポートセンターHINOKAGE」を中央地区にオープンしていただきました。農業分野でもドローンを使った防除などDX化やスマート農業を立証して、農家に広げていきたいと思います。
引き続き重要施策となる人口減少対策は高齢化率も進んでおり、地域公共交通の維持に向けてしっかり方向性を出していける年にしていきたいと思います。

−−県町村会長にも就任されました。

昨年2月に就任し一番驚いたのは、兼務の役職が多いことです。いろんな会合に出席して忙しいですが、その立場だからこそ知り得る情報や、会える方もいます。やりがいはあり、勉強させてもらおうと頑張っているところです。

−−新型コロナにはどう対応されますか。

本町のワクチン接種率は65%と県内断トツで、急激な感染の広がりはなく、高齢者施設や医療関係者の方には感謝します。そうした中、昨年は3年ぶりに渓谷まつりと神楽まつりを復活させ、大人歌舞伎も公演していただきました。
人と人とのつながりが集落、地域社会を守っていることを実感しましたので、今年も地域の交流を大事にしていきたいと思います。

−−台風14号の災害復旧・復興をどう進めますか。

町内の被害額は約30億円に上ります。災害査定は1月中に終わり、早期に発注して2023、24年度で復旧する計画です。
何とか激甚災害の指定を受けることができました。高齢の農家が多い中、農地復旧で国の補助率が上がった分だけ個人の負担が少なくなるのが一番ありがたい点です。県道の一部はバスが運行できずご迷惑をお掛けしていますが、コミュニティーバスで代替して県に復旧をお願いしています。

−−ほかに注力する政策はありますか。

西臼杵3町立病院の経営統合に向けた準備の最終年度で、各町と町議会でしっかり協議して、スムーズにスタートさせたいと思っています。全国的に例がなく、中山間地域のモデルにもなるので、県にもしっかり応援を頂き、仕上げていきたいと思っています。
九州中央自動車道の県内区間は日之影─蔵田のみ未事業区間で、何とか早期の事業化に向けめどを立てるため、関係機関と一緒に頑張っていきたいと思います。また、旧役場の解体作業が終了し、どのような形で跡地を再開発するか基本構想・設計を発注していますので、新年度はそれに向けて事業を進めていきます。

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