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2023年新春インタビュー(13)−佐藤民男三北商工会会長

本紙掲載日:2023-02-01
1面

少し先を見据えてDX

◆コロナ収束後は一歩先に

−−昨年の振り返りをお願いします。

長引く新型コロナウイルスに関わる補助金やインボイス制度の相談などが多かったです。高齢化で抜ける会員がいる一方、相談をきっかけに加入した会員、3北地区以外の賛助会員も数社ずつ増え、会員数は昨年1年間で若干増えました。コロナ禍、ウクライナ侵攻による物価高、原油高などの影響で、商工会に相談に来る人が増えています。
明るい話題としては昨年11月に東京で商工会関係者約2400人が参加し、「地域から、未来を切り開く」をテーマに第62回全国大会が盛大に開催されました。

−−台風14号で大きな被害を受けました。

北方支所は1階の天井付近まで浸水しました。壁や天井の張り替えが必要で、昨年11月半ばにようやく復旧しました。
その間、2階で業務に当たりましたが、台風関連、特に保険に関する相談が多く、話を聞くと、「たまたま保険が切れていた」といった事例が複数ありました。コロナで売り上げが減少する中、保険をやめていたところもあったようです。そういった面で、今後の対策が必要だと感じました。
一方で昨年10月に熊本県の益城町商工会が、会員から集めたタオルや布団、義援金を届けてくださり、感動しました。別の複数の方からも見舞いや言葉を頂きました。気持ちの部分で大きな力になりました。
災害も広域的になっています。今までのように県内だけでなく、熊本や大分など近隣の地域と連携していく必要があると実感しました。

−−今後について、お聞かせください。

相談の中ではやはり、融資など金銭面に関するものが多いです。今後は返済に関する相談も増えてくるはずです。会員さんは年齢が高いこともあり、補助金や制度を知らない人も多く、情報の周知徹底を図らなければならないと思います。
また、コロナが収束してもコロナ前に戻るだけでは意味がありません。将来こういう状況が来ても大丈夫な体力づくりをしていくことが一番だと感じています。少し先を見据え、DX(デジタルトランスフォーメーション、デジタル化)を進めながら、収束後は一歩先に行くようにしなければと思います。
県商工会連合会でも新たにDX化にむけた部署をつくって取り組んだり、冊子を作ったりしているので、会員さんに広げていけるようにしていきたいです。

−−改めて今年の抱負を教えてください。

三北商工会は、三つの商工会が合併して7年目を迎えようとしています。それぞれが合併前から使っていた会館を引き継いでいますので、3カ所とも建物が古く、北方に関しては今回の浸水が5回目です。すぐに決断できる話ではありませんが、災害対策も踏まえ、老朽化した事務所の今後の方向性を、考えなければいけないと感じています。
商工会のスローガン「行きます、聞きます、提案します」に向かって、うさぎ年にちなんで飛び跳ねる一年にしたいです。

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