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ジュニア科学者の翼・派遣研修生の集い

本紙掲載日:2023-03-23
1面

5回開催ごとに〃同窓会〃−野口遵顕彰会

◆視野広がった

 野口遵顕彰会(吉玉典生会長)の「『ジュニア科学者の翼』派遣研修生の集い」は21日、延岡市旭町の向陽倶楽部であり、第16〜20回研修生ら約30人が親交を深めた。ジュニア科学者の翼は、科学技術への夢や希望を持って社会で活躍する人材の成長を促す中学2年生対象の派遣研修事業。顕彰会は同事業発展のため、5回開催ごとに過去の研修生が集まる〃同窓会〃を開いている。

 会場ではまず、昨年の第20回に参加した南中の橋本茉奈さん(14)が研修内容を報告。「野口研究所や日本科学未来館などを巡る中で知識や関心を深めることができた。科捜研(科学捜査研究所)で働くという夢に生かしたい」と話した。

 続けて過去回の研修生も登壇。第17回研修生で防衛医科大学看護学科に通う佐藤莉嘉さん(19)は「派遣研修では医療に関する技術などについても学ぶことができた。海外で活躍できる人材を目指している」、第19回研修生で延岡高校2年の白川悠太郎さん(17)は「(ジュニア科学者の翼は)幅広く学べる体験の場。当時受けた数学者の秋山仁さんの講義は、数学に関する道に進むという夢につながっている」とスピーチした。

 また、特別ゲストとして招かれた第5回研修生で県庁職員の甲斐惣太さん(32)は「この派遣研修を通じて大学進学への思い、土木職公務員への関心へとつながっていった」とし、後輩たちに向けて「若いうちにさまざまな世界を見聞きし、視野を広げてほしい」と呼び掛けた。

 参加者はその後、昼食やボウリングを楽しんで交流したほか、野口遵顕彰会が検討しているジュニア科学者の翼OB会の設立について意見を交わすなどした。吉玉会長は「(ジュニア科学者の翼は)顕彰会にとって野口賞と共に代表的な事業の一つ。派遣研修生たちがわれわれからバトンを受け取り、次の世代へとつないでくれれば」と話した。

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