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帰省する人に伝統の舞を

本紙掲載日:2023-05-05
1面
買い物客らも見守る中で神楽を舞った

3団体が参加−イオン神楽まつり

 春のイオン神楽まつりは3日、延岡市のイオン延岡店であった。大峡神楽保存会、三川内神楽まつり実行委員会、市振神楽保存会の3団体が出演し、午前と午後の2回公演。店内に笛や太鼓の音が響き渡り、買い物客らも次々に訪れて地元に残る伝統文化を見学した。

 イオン神楽まつりは2016年、同店の開業20周年を記念して初開催。地域に根差した取り組みの一つとして、19年まで毎年この時期に、城山神楽祭実行委員会と開催してきた。新型コロナウイルスの行動制限もなくなった今年、「県外から帰省する人にも見てもらいたい」と4年ぶりの開催をかなえた。

 1階に設けられた特設コーナーでは、まつりを前に神事で場をはらい清めた後、渡邉美津江店長が「地域の人に地域の神楽を楽しんでほしい。楽しんで帰ってください」とあいさつ。会場に用意された30脚ほどの椅子は開始前から満席になり、周辺は大勢の立ち見客であふれた。

 午前中は大峡神楽保存会が鎮守の舞、幣の手舞、三番荒神などを舞った。保存会による解説もあり、訪れた人たちは舞の背景を知ろうと熱心に聞き入った。

 学生ら若い人の姿も目立ち、スマートフォンで写真や動画を撮影したり、SNSでライブ配信する人の姿も複数あり、多様な楽しみ方が見られた。大峡神楽保存会の黒木弘一会長は「久しぶりに開催でき、お客さんに来てもらえた。皆さんに見てもらえて良かったです」と話していた。

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