国のデジタル田園都市

本紙掲載日：2023-05-16

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採択３事業－２１日まで意見募集

◆スマートシティ推進／心豊かな暮らし／移住・交流人口増促進

　延岡市は、国のデジタル田園都市国家構想交付金に今年度採択された事業のうち、三つの事業について事業計画の概要をホームページなどで公表し、２１日まで市民からの意見を募集している。

　公表しているのは、①「『新技術で命を守る』スマートシティ推進事業」②「平時・災害時共通住民・関係人口との相互コミュニケーションによるＷｅｌｌ―ｂｅｉｎｇ（ウェルビーイング、心豊かな暮らし）の実現」③「『自然といのちを大切にする地域づくり』による移住・交流人口増促進事業」。

　①は、専門家や医療・防災関係者と連携し、「空飛ぶクルマ」の実装を実現させる。並行して、新たな救急搬送システムの高度化を進める。宮崎大学や慶應義塾大学大学院ＳＤＭ研究科、旭化成などと連携しながら事業を推進する。事業費は１億１３４９万円。

　②は、携帯電話回線が不通になっても連絡がとれる自立分散型システム「ＮｅｒｖＮｅｔ（ナーブネット）」を市内に構築。同システムを活用して平時には出張者や観光客らに最適な情報を提供し、災害時には災害復旧や安否確認、避難生活に必要な生活必需品が確実に避難所に届くようにする。同システムを開発した国の研究機関「情報通信研究機構（ＮＩＣＴ）」や市によるコンソーシアムと、慶應義塾大学ＳＦＣ研究所が連携して事業を推進する。事業費は１億９９１５万円。

　③は、人口減少が顕著な中山間地域などで農林業振興を図るため、デジタル技術を活用し、有害鳥獣が人里に近づかないような仕組みを整備。自然や動物と人間の営みの調和に着目した「里山塾」による人材育成にも取り組み、自然と命を大切にする地域づくりに共感するペット愛好家などの移住や交流人口の増加を図る。農業経験がない人でも農業に取り組めるようロボットによる稲作支援などにも取り組み、新規就農者の確保や移住促進を図る。事業費は８０７３万円。

　３事業のいずれも国が事業費の５０％を支援。残りの市負担分は交付税措置される。

　資料はホームページのほかに情報公開センター（市役所２階）、市民スペース（同１階）、各総合支所、各支所、市立図書館、各コミュニティセンターなどで公表している。

　意見を提出できるのは市内に住所または居所がある人、市内に事務所または事業所がある個人や法人、その他団体など。意見に住所、名前、年齢を記入し、①と②はスマートシティ推進室（市役所６階）、③は地域・離島・交通政策課（同）に提出。それぞれ窓口、郵送、ファクス、電子メールで受け付ける。北方・北浦・北川の各総合支所地域振興課、各支所でも受け付ける。電話や口頭では受け付けない。

　問い合わせはスマートシティ推進室（℡延岡２２・７０７４）、地域・離島・交通政策課（℡延岡２２・７０３９）。