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ホタル「もっと増えてほしい」

本紙掲載日:2023-08-29
8面

三川内小中・地域と合同で河川清掃−延岡市北浦町

 ホタルがすみ続ける川を目指し、延岡市立三川内小中学校(上中別府利一校長、40人)はこのほど、地域と合同で実施する「三川内河川大清掃(MKD)」に取り組んだ。児童生徒と教職員、地域の人たちら174人が参加、ごみ拾いや水質調査を行った。

 三川内中は40年以上前から、ゲンジボタルの保護活動に取り組んでおり、MKDは河川環境の維持を目的に北浦内水面漁業協同組合や三川内公民館館長会、三川内地区社会福祉協議会の協力で毎年実施。今回で26回目。地域の活動として根付いてきたが、今年からは学校行事として小学生も初めて全員が参加した。

 活動は五つの地区に分かれて行った。このうち歌糸地区では約60人が参加。小学校低学年と住民の多くは地区内のごみ拾い、ライフジャケットを身に着けた小学4年〜中学3年生は保護者らと川の中を進みながら清掃した。

 透き通った水が流れる川には、タオルやビニールなどが沈んだり、川岸に引っ掛かったりしており、手を取り合いながら収集。公民館には地域内で拾ったごみが集められ、その場で手際よく分別された。

 終了後には、ホタルの餌となるカワニナの増殖に有効とされ、「海の幸を山の幸に」を合言葉に2年前から取り組み、一定の効果が出ているカキ殻を設置。カキ殻は内水面漁協から提供を受けたもので、5地区合わせて21袋を沈めた。

 また、今年は水生生物調査も初めて行われ、生息する生き物などを観察しながら、良好な水質であることを確認。中学1年生の甲斐野乃花さん(12)は「川がとてもきれいで、自分の地域がこんなにきれいなのかととてもうれしかった。三川内をもっときれいにして、ホタルにもっと増えてほしい」と話した。

 在学中にMKDを始めたPTA会長の山本浩一さん(40)は数年前に帰郷後、活動が続いていることを知ったといい、「まだやってくれているんだとうれしかった。当時に比べ、ホタルの数も増えているので維持してほしいし、活動したいと思う気持ちを養ってもらえれば」と話していた。

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