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「動くオフィス」実証実験へ

本紙掲載日:2023-09-12
1面
協定書を手にする(左から)十屋市長と中村室長
ワーケーションカーで庁内との通信を体験する十屋市長

12日締結、日向市とコスモスモア連携協定

 日向市は12日、カーシェアリングサービスを活用したワーケーションの実証実験に向け、コスモスモア(本社・東京、枝廣寿雄社長)と連携協定を締結した。同社が展開するワーケーションカー「mobica(モビカ)」を活用し、景勝地などでの仕事を通じた利用者の満足度や災害発生時の2次利用など、幅広い分野での可能性を探る。

 モビカは、好きな場所へ移動しながら社内外で快適に働くことができる自動車。市販車に仕事をするスペースを架装し、太陽光パネルや電源、ワイファイ、パソコンモニターなどを備え、車中泊もできる。

 市役所で行われた締結式では十屋幸平市長、同社mobica推進室の中村正典室長が協定書に調印。十屋市長は「ワーケーションの進化を遂げるために連携を密にし、さらなる飛躍を目指したい」、中村室長は「日向から新しいインフラができたらと強く思いながら事業を進めていきたい」と述べた。

 事業期間は来年3月31日まで。両者はカーシェアリング事業を通じて、「動くオフィス」の利用や2次交通利用、災害発生時の通信拠点利用について定期的に検証する。

 日向市は2020年から、「リラックスタウン日向」をコンセプトとしたワーケーション事業に取り組んでいる。市商工港湾課によると、これまでに3年間で延べ約80社、約1100人が同市を訪問。今回の協定締結によって、課題だった2次交通などの移動手段としての利活用や、利用者の満足度向上などが期待されるとしている。

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