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古さと新しさミックス

本紙掲載日:2023-10-24
1面
フルリノベーションされた舞野町の住宅を見学する参加者
雑貨店として利用されている洋館「コニファー」

生まれ変わった建物探訪−延岡で空き家活用セミナー

 増え続ける空き家の発生を抑制し、利活用を進めることを目的に、延岡市は22日、空き家活用セミナー「生まれ変わった建物探訪!」を開いた。20人が参加。古民家をリノベーションした市内の民家や店舗3カ所をバスで巡って内覧し、利活用の可能性を体感した。

◇市内の空き家約1900軒

 市建築指導課は現在、市内に約1900軒の空き家があることを確認。昨年からは「空き家発生ゼロ」推進事業を実施し、空き家の発生抑制に向けて取り組んでいる。

 セミナーは、空き家になる可能性があった物件をリノベーションしたり、所有者がDIYしたりし、利活用されている現場を実際に見てもらい、意識が変わるきっかけになればと企画した。

◇残したい気持ちあるかどうか

 最初に訪れた舞野町の住宅は、家主夫婦の妻が生まれ育った築51年の実家をフルリノベーションしたもの。妻の祖母が父親のために建てた思い入れのある住宅を、新しく生まれ変わらせる形で引き継いだという。

 参加者は、中に入らせてもらって見学した。リノベーションを手掛けた業者の担当者は、改修前後の写真を見せ、補助金の関係で新築と同規模の金額で工事が可能なことなどを説明。「金額よりも、残したいという気持ちがあるかどうかが大事」と強調した。

 また、時間がたつとシロアリなどの被害があるとして、「早めに行動することで生まれ変わる」と助言。

 部屋内にあらわになった柱や梁(はり)には、建築当時に大工が残したと思われるメモ書きなども確認され、古い物と新しい物が入り交じった物件に、参加者は興味津々の様子だった。

◇1935年建築洋館の雑貨店も

 このほか、1935年に住宅として建てられた洋館を利用した雑貨店「コニファー」(土々呂町)と、納屋付き住宅をDIYしたイベント会場「ひまゆい」(同)、築100年ほどの実家をDIYし、雑貨店や古着屋、カフェとして営業している「つなぐ本舗」(三須町)も見学した。

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