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外務省職員が富島高で講座

本紙掲載日:2023-11-11
1面

海外の情報をいち早く、地道に正確な情報収集

 外務省の「高校講座」が9日、日向市の富島高校(小川晴彦校長)であり、2年商業マネジメント科64人が外務省の業務や外交について理解を深めた。

 講師は、外務省中東アフリカ局中東第一課主査の末光拓海さん(36)。2012年に外務省に入省し、13年からトルコに赴任、在トルコ日本国大使館や在イスタンブール日本国総領事館に務めていた。

 末光さんは、今話題の世界のニュースとしてイスラエル・パレスチナ情勢を挙げ、生徒に質問。「10月7日にイスラム組織ハマスがイスラエルへの攻撃を開始した際、日本の外務省は、日本のありとあらゆる人たちよりもこの情報を早く仕入れました。なぜ一番早く知ることができたと思いますか?」と問うた。

 答えは――「その場にいた」。「イスラエルに外務省の職員がいたからです。東京で働いているイメージがあるかもしれませんが、世界各国に拠点があり、情報を集めています」と説明した。

 海外で大きな事件事故が起きた際、最初にすることは「日本人がいるかいないかの確認」であるとし、その方法については「マジックはありません。周辺の病院に片っ端から電話したり、実際に行きます」と伝えた。

 また、赴任先の情報を正確に把握するため、その国の新聞を全部読んでいたことや、日本を好きになってもらうために交流活動をしていたことなどを紹介した。

 講演を聞いた寺原要人さん(17)は「たくさんの情報を扱っていることが分かったので、今後は海外のニュースをより注意深く見てみたい」と話した。

 外務省では1995年度から、全国の高校に職員を派遣し、外務省の役割や仕事、国際情勢、外交課題などについて講演している。本年度は全校の105校で実施予定。

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