富裕層向け観光ツアー、台湾へＰＲ

人気インフルエンサーを招待−高千穂町など２市１町

　富裕層向け観光ツアーを体験してもらい、交流人口の創出や消費意欲の向上を図る「アンバサダーツアー」が２７から２９日まで、高千穂町など２市１町で行われた。台湾へのＰＲを目的とする今回はアンバサダーとして、ツアーに関する情報発信を委託した台湾在住の人気インフルエンサー３人を招待した。

　昨年１１月に高千穂町、熊本県阿蘇市、大分県別府市、別府商工会議所、熊本大分両県の信用組合で交わされた広域観光連携協定に基づく事業で、６者は締結当初から、インバウンド向け広域周遊観光ルートの開発や情報連携、発信等に協力して取り組んできた。

　今年９月、台湾で行ったキャンペーンで、アンバサダーツアーへの参加者を募集。応募のあった１５０８人から発信力の大きさなどを考慮し、人気インフルエンサーの洪宗憲（ホン・ゾンシェン）さん（３４）＝インスタグラム１１万５千フォロワー＝、布雷克（ブ・レイク）さん（４１）＝フェイスブック１３万フォロワー＝、陳小可（チン・ショウカ）さん（４０）＝同７万２千フォロワー＝を選んだ。

　２７日に同町三田井のヘリポートで出迎えた甲斐宗之町長は「回ってもらう２市１町には魅力的な観光資源がたくさんある。今回の体験を広く発信してもらい、より多くの人に興味を持ってもらえることを願う」と期待。

　布さんは「空から見る高千穂町はインパクトがあり、日本的な風情を感じた。貴重な体験をさせてもらっているので、感じた魅力をしっかりと発信したい」と話した。

　富裕層向け観光ツアーは来年２月ごろの本格始動を目指している。ヘリポート開発会社Ａｒｉｌａ（本社・東京都、松本陽太社長）が取り扱い、ヘリコプターで２市１町を周遊する２泊３日の行程。旅費は１人１１０万円ほどを予定している。

　また、高千穂町へは初日午後４時２０分に到着し、高千穂神社で夜神楽を鑑賞後、旅館神仙に宿泊。翌日午前９時１０分から高千穂峡の散策や貸しボートを楽しみ、同１１時１５分に別府市へ出発する流れを想定している。