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「花と龍」?亀井神社の灯籠

本紙掲載日:2023-12-30
1面
亀井神社の旧社殿跡に立つ灯籠の一部。龍の姿が彫られている
龍の灯籠を見る延小城山少年野球クラブのメンバー(24日、清掃奉仕作業後に)

ツバキの名所に龍の彫刻

 来年の干支(えと)は「辰(たつ)」。辰年を目前に、延岡市天神小路の亀井神社境内にある「龍(りゅう)」が彫り込まれた灯籠が話題になっている。

 同神社は400年以上の歴史がある。延岡城内守護の神として大切にされてきたが、太平洋戦争末期の延岡大空襲で社殿が焼失。戦後に現在の場所に再建された。

 話題の灯籠は、かつての社殿跡にある。空襲のためか灯籠の屋根「笠(かさ)」と、灯火が入る部分「火袋」は地面に落ちたまま。

 その柱の全面に彫られているのが龍。背にうろこ、頭には2本の角がある龍が、雲の間から天に昇っていく姿が力強く描かれている。

 1931(昭和6)年に当時の宮司・山室章蔵氏がまとめた「亀井神社御由緒記」(明治大学博物館所蔵「内藤家文書」)には「奉納年月日ノ彫刻ナシ雲ニ龍」とある。

 彫刻されている雲の形が花に見えるという人も多い。かつて同神社は梅林が有名だったが、現在は境内中央の古木「五色椿(ごしきつばき)・家長(いえなが)」を中心にヤブツバキが2月から3月に咲き誇る。

 ツバキの花の中を天に昇る龍−−も風情がある。神社奉仕会のメンバーは「自由に想像してください。新しい年が明るく希望に満ちたものであるよう龍に願いを託してみては」と話している。

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