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2024年新春インタビュー(7)−小迫幸弘五ケ瀬町長

本紙掲載日:2024-01-13
1面

「人」を育てるまちづくり−特産センターの充実化検討

−−昨年はどんな年でしたか。

コロナ禍が終息したという点では、町の活気も上向きになった良い年でした。第3セクターにおいては自社分析や部門間連携などを強化し、経費削減と収益を生む体制づくりに力を入れた結果、五ケ瀬ハイランドの宿泊部門でここ10年中最高売り上げを記録することができましたし、ふるさと納税の寄付額が前年の10倍に増えるなど明るい話題が多かったです。
一方、2022年台風14号被害に伴うスキー場の2季連続営業断念は非常につらく、苦渋の決断となりました。

−−九州中央自動車道蘇陽五ケ瀬道路が着工しました。

熊本方面からの人流増加を見越し、県境に位置する特産センターごかせの充実化計画を検討しています。具体的には、駐車場と食堂の拡張や町の観光情報を伝えるインフォメーション機能整備、売り場の充実、屋外トイレの改築などです。加えてワイナリー、町総合公園Gパーク、スキー場の魅力化を進める必要も感じています。
現存する資源と九州の中央に当たる立地を最大限に生かし、「宿泊しながらいろいろな場所へ行ける拠点」というイメージを打ち出したいです。

−−新型コロナウイルス感染症が5類へ移行されました。

町としては「U―GOKASE!!ごかせ」という復興イベントを開きました。町民から「待ってたよ」といった喜びの声をたくさん頂きましたし、地域主催のイベントにも多く呼んでもらい、とても元気づけられました。
また、コロナ禍中は広報などを介して情報のやり取りを行ってきましたが、直接意見を交わせないため本質が共有しづらく感じることもありました。「大変だから今年もやらなくていい」という風潮にならず、ざっくばらんに話し合える場が町民の力により戻って来たことが誇らしく、うれしかったです。

−−スキー場の営業再開は。

5カ所が被災したアクセス道・町道本屋敷波帰線については、11月までの仮設道路設置を予定しています。オープンまでを逆算した工期日程も確認しているので、各方面の知恵や力を借りて絶対にやり遂げます。
スキー場の維持管理に使われている波帰林道の被災8カ所についても復旧が進んでいるので、経年劣化が見られる設備や備品などの刷新を含め、3年越しのお客さまに喜んでいただけるよう構想を練っています。

−−今年の展望を聞かせてください。

災害復旧を軸に、住宅整備や結婚対策、高速道路の早期開通に向けた要望活動、コロナ禍で希薄になったつながりの再構築などやりたいことは山積みです。町民に分かりやすく、これまで以上に効果的な行政運営を図るために町役場の組織改編も実施します。
「『人』を大切にし、『人』を育てるまちづくり」をテーマに幅広い施策を実行し、皆が将来に夢と希望を持ち、生きがいに満ちた人生を送れる町を目指します。

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