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徐福伝説−伝承の地をたどる

本紙掲載日:2024-07-19
8面

冒険家2人−延岡で市民らと交流

 シーカヤックで海を旅しながら、徐福伝説が残る九州南部の沿岸地域を巡ってきたデンマーク人のクリスチャン・ハブレヘッドさんと中国人の孫海斌(スン・ハイビン)さんが5、6日、最終目的地の延岡市で学校訪問やシンポジウムへの参加などを通して市民と交流した。

◆鹿児島・宮崎の沿岸地域を巡る

 国内には徐福が紀元前210年ごろ、始皇帝の命を受けて不老不死の霊薬を探しに中国から渡来したという伝説が各地に残っており、2人は当時と同じように人力だけで海を渡ろうと、6月3日に中国・浙江省の舟山市から手こぎボートで出港。だが、4日目に強い風で大陸側へ押し戻されたため、同14日に改めてシーカヤックで鹿児島県阿久根市から出発し直した。

 沿岸伝いに進み、徐福ゆかりの地とされるいちき串木野市や、僧侶の鑑真(がんじん)和上が上陸したと伝えられる南さつま市の坊津秋目、佐多岬を回り、本県の都井岬や青島などにも立ち寄りながら北上。今月5日に延岡市役所近くの五ケ瀬川堤防付近に到着した。

◆岡富小5、6年生とにぎやかに交流−児童「伝説のこともっと調べたい」

 この日はそこから今山八幡宮境内にシーカヤックを抱えて移動。地域おこし有志の延岡徐福伝説伝承会(植田恒雄会長)会員らによるセレモニーで歓迎を受けた。

 午後には、徐福が船をつないだ「徐福岩」が埋まっていると伝わる岡富小学校(黒木将人校長、462人)を訪れ、5、6年生と交流。それぞれの出身国や徐福の魅力、クリスチャンさんが力を入れている海洋環境保全についてなど、クイズ形式で説明したり、シーカヤックでの旅の様子を動画で紹介したりしながら、にぎやかに親睦を深めた。6年生の碇山紗菜さんは「岡小に徐福伝説があったので、出会うことができた。伝説をもっと調べたいと思った。2人の冒険のおかげでデンマークと中国、日本がつながれた。これからも徐福伝説を通して、いろんな国の人が仲良くなれるといいなと思う」と話した。

 詳細は、本紙へ。

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