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▽L サイズ 1枚 300円
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(A4サイズはラミネート加工もできます。ラミネート加工は500円追加) |
L サイズ
(8.9×12.7センチ) |
1枚 300円 |
LL サイズ
(12.7×17.8センチ) |
1枚 500円 |
A4 サイズ
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1枚 1,200円
(ラミネート加工は300円追加) |
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大都市・福岡の真ん中で−バー経営・原田邦彦さん(延岡市出身)
◆温めていた夢−自動車業界からバーテンダーへ−中洲で修業し、独立−そして、今泉へ移転
「中洲」と言うと、福岡を代表する歓楽街で、東京・歌舞伎町、札幌・すすきのと並ぶ日本三大歓楽街とも言われています。博多名物の屋台をはじめ、3500軒もの飲食店、バーやクラブなどがここに集中しています。華やかだが競争も激しいこの中洲で、バーテンダーを志した青年が今回の主人公です。
原田邦彦さんは、東海小、東海中から県立延岡工業高校の機械化に進学します。その後、福岡の自動車整備専門学校を卒業し、福岡市内の自動車ディーラーに整備士として勤務します。
車やバイクに並々ならぬ興味を持っていた原田さんでしたが、実はもう一つ、温めていた夢がありました。それが「バーテンダー(バーの経営や接客などを行う業種)」だったのです。延岡市祇園町に「ブロンズ」という老舗バーがあります。そのブロンズのマスターへの憧れが、原田さんの背中を押すことになりました。
原田さんは自動車業界から転身し、中洲で働き始めます。25歳からは、名門バー「マイモン」で4年間の修業。そして2005年に独立を果たし、中洲にバー「クルーク」を開店。カウンター6席とテーブル席、14・5坪の店でしたが、この小さな店で、原田さんの後々の人生を左右する常連客と出会うことになるのです。
一人は、現在のお店のビルのオーナー、そしてもう一人は、建築デザイナーでした。おそらく、この2人との出会いは偶然でなく必然だったのでしょう。
2010年、物件を紹介してもらい天神近くの今泉(福岡市中央区)へ。憧れた中洲からの、大いに悩んだ末の移転でした。しかし、新しい物件のロケーションは素晴らしく、眼下に今泉公園を見下ろすビルの4階に「バードライエックパーク・公園北本店」が誕生しました(今泉公園が通称「三角公園」なので、ドイツ語で三角公園を意味する「ドライエックパーク」と名付ける)。
結果、この移転は大成功で、大都市の真ん中にありながら喧騒(けんそう)を忘れさせてくれるムーディーな大人のバーに、博多っ子は魅了され足を運んでいます。
デザイナーが担当したバーの内装も実に素晴らしく、同業者のデザイナーたちがわざわざ見学に訪れるほどのクオリティーの高さを誇っています。
さらに2021年、公園を挟んだ正面のビルの屋上に、2店舗目の「公園南側10階屋上ルーフトップ店」を開店。屋根のない文字通りのオープンな雰囲気で、福岡の街のサンセット(夕景)や夜景が楽しめます。
実は原田さんは、延岡で一番好きな風景は、延岡市内から須美江に向かう途中の峠道から見上げた星空だそうで、もしかしたらそのイメージを自分のバーに投影しているのかもしれません。
◆純粋に心からのサービス提供
原田さんが常々心掛けていることは、「バーテンダーは、お客さんが楽しむ空間をフォローする仕事である」ということ。つまり、バーテンダーが出しゃばってもいけないし、常連客を優先してもいけない、すべてのお客さんとの等しい距離感が大切なのだそうです。
そしてもう一つ、先述の中洲の老舗バーのマスターから言われた言葉が、「目をつぶって消えるようなサービスは、実は大したもんじゃない」でした。つまり、デザインや内装などももちろん大事だが、目に映るものではない、声の大きさや会話の内容、心地よい温度、BGMの音量、そして店内に満ちる「気」などに心を配るべきであるという教えを、今も大切に反すうしているそうです。
サントリーウイスキー・山崎の広告に、「何も足さない、何も引かない。ありのまま、そのまま。」との一文があります。カウンターに立つ原田さんを見ていると、微笑を浮かべ、所作美しく、派手さのない、それでいて洗練された立ち居振る舞いがとても印象的です。「ありのまま、そのまま」の境地での接客が垣間見える気がします。
テクニックとしてのサービスではなく、純粋に心からのサービスを真摯(しんし)に提供し続けてきたことが、お客さんとの信頼やご縁につながり、原田さんの大きな財産になっているのでしょう。
最後に、原田さんの今後の夢を尋ねると、「延岡で、夜景が楽しめつつ大人が集える場所をつくりたい」とのことでした。なるほど、福岡市の場合、市民が集う大濠公園には老舗のフレンチレストランやカフェが出店し、天神の警固神社の社務所のビルには、何とバーが営業しています。
愛宕山、城山、今山など、夜景が美しい場所にバーができたら、観光客にも受けるかもしれません。ただ、個人での出店は難しく、企業や行政とのコラボ(提携)も必要になってくるのかもしれません。
しかし、原田さんが延岡を思う気持ちが何よりもうれしいし、もし、美しい延岡の夜景を見ながら、原田さんオリジナルの、延岡をイメージしたカクテルを飲むことができたら、どんなに楽しいでしょうか。
その夢が実現しますように、皆さまご一緒に、乾杯!