恒例の柚子まつり−感染防止策万全に開催
本紙掲載日：2020-12-23
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日之影町観光協会
◆県庁前大盛況「勇気付けられた」
「日之影町柚子（ゆず）まつり」が１７、１８日に宮崎市の県庁前楠並木通りで開かれ、多くの人でにぎわった。主催する町観光協会の出店者は、新型コロナウイルスの感染が拡大する中で実施すべきか悩み抜き、大きな不安を抱えて当日を迎えたというが、大盛況に胸をなで下ろした。
同協会は、名産の栗が旬となる１０月と冬至（今年は２１日）を前にした１２月に同所で物産展を開催。３０年以上前からの恒例で宮崎市民にも定着して好評だが、今年は感染拡大防止に配慮して１０月の実施は見送った。
その後、第３波の感染が広がり、出店者は１２月も諦めかけていたという。それでも開催を待ち望む声は大きく、同協会職員が同所で開かれている日曜市の視察や、話し合いを重ねてきた。
当日は９軒の出店者が２０張りのテントを並べて準備。手指の消毒台を複数カ所に設置したり、飛沫（ひまつ）防止のビニールシートを軒に張るなど、感染防止策も徹底した。
不安と緊張の中で初日を迎えたが、開始時間前から買い物客が続々と訪れ、予想していなかったテレビ紹介もあり、ふたを開けてみれば大にぎわい。２日目の午後になると品薄のテントも出始め、メインのユズは準備してきた５００トンが完売するなど、うれしい悲鳴が上がる盛況ぶりとなった。
同協会の�盡�一行副会長は「不安が先立ってやや少なめに準備したため、申し訳ない思いをさせてしまったお客さまもいたが、これほどの方に来ていただけて勇気付けられた」と感謝。感染防止のため、醍醐味（だいごみ）である商品の試食は控えたが、対面販売を楽しみにしている人が多いことを改めて実感したという。
�盡�副会長はまた、「行政主導のイベントはなかなか開けないかもしれないが、こうした場を求めている方は多いだろう」と、地域の人が出掛けられる場を設けられた喜びを振り返り、「新しいイベントの話もいただけたので、ぜひ実現できれば」と期待を込めた。