８日の県内、新たに７２人

県北−日向市、美郷町各１人

　県と宮崎市は８日、県内で新たに７２人（県１０９９〜１１７０例目）が新型コロナウイルスに感染したと発表した。県北関連は、１１６９例目の日向市２０代女性と１１７０例目の美郷町４０代男性の２人。医療機関での保険適用検査で感染が分かった。また、県は、７日に基礎疾患がある高齢者１人が亡くなったことを発表。新型コロナに関する県内の死者は１０人になった。

　県北外の市町村別の新規感染者は宮崎市３９人、都城市１９人、小林市・都農町３人、西都・日南市２人、三股・高鍋町が１人ずつ。県外在住者はいなかった。


◆都城市のクラスター、二つのつながり分かる

　県は８日、都城市のホリデイスポーツクラブ都城と宮田眼科病院でクラスター（感染者集団）が発生したと発表。県内のクラスターは計１５例となった。

　ホリデイスポーツクラブ都城では、新たに関連する４人の感染が判明。８日時点で利用者、従業員１６人と、その家族ら１０人の感染が分かっている。

　宮田眼科病院では新たに関連する２人の感染が分かり、医療従事者１０人と、その関係者１４人の感染が判明している。

　県感染症対策室によると、この二つの感染集団とのつながりも分かり、それぞれ連鎖が確認されたことからクラスターと判断した。

　また、６日に医療従事者の感染が分かり、検査を進めてきた都城市郡医師会病院で、新たに８人の感染が判明。これまでにいずれも医療従事者１０人の感染を確認している。

　渡辺善敬県福祉保健部長は、同院での感染の広がりの医療提供体制への影響について「現時点で重大な支障が出ているとは認識していないが、今後の感染の広がりを注視していきたい」と述べた。


◆宮崎市、家族中心に３９人

　宮崎市は新たに３９人（県内１０９９〜１１３７例目）の感染確認を発表した。いずれも市内在住で、軽症か無症状という。これまでに確認された感染者の追跡調査から家族、親戚間で新たな感染が判明するケースが大半を占めた。

　このうち、すでに家族・親戚の感染が分かっている新規感染者は１６人と最多。次いで、友人・知人関連が８人、県外への訪問歴があったり県外の感染者と接触歴があったのは７人、勤務先の感染者と接点があるのは４人だった。

　調査中が４人となっているが、市保健所は「個人が特定されやすい場合などは公表しないケースもある。大方は把握できている」としている。一方、３９人中９人は行政検査ではなく、医療機関の受診を通じて判明した。

　勤務先で接点があった新規感染者について保健所は「正月休み前の感染とみられる」と推察しており、今後、年末年始から年明けの感染状況が表面化する可能性も懸念されている。


◆行政検査、最多の６９２件

　県によると７日の行政検査件数は第３波で最多の６９２件。陽性者は７２人で、うち１５人が保険適用検査で判明した。７日時点の入院は７３人（病床２４６床）で重症者は２人。

　県北では日向東臼杵圏域の指定医療機関に４人、協力医療機関に２人、延岡西臼杵圏域の協力医療機関に１人が入院している。宿泊・施設等療養が１１８人で自宅療養１３５人。入院・療養調整中が１１９人となっている。

　県全体の直近１週間の人口１０万人当たりの新規感染者は３６・４人。都城北諸県圏域が６３人、宮崎東諸県圏域が４６・１人。日向東臼杵圏域が１６・３人、延岡西臼杵圏域が１２・４人になっている。