走塁と守備で１点差制す−延学

第１４８回九州地区高校野球大会県予選

　延岡学園はこだわり鍛えた走塁と守備で、１点差を制した。３番二塁手の廣本航大は「自分たちに足りなかった走塁や守備の細かい部分。冬に実戦を意識して練習を重ねてきた」と手応えを口にした。

　ビッグプレーは２点をリードした七回。１死満塁からミス絡みで１点差に迫られる。「監督からの伝令で『１点はＯＫ』と意識は統一できていた」と廣本。前進守備は敷かない。

　弱めの打球が二塁前へ。「尼嵜（莉玖斗＝遊撃手）の肩は強い。自分は確実に処理するだけ」。４─６─３と鮮やかに転送し、左の打者走者を併殺に取った。

　攻撃も１点にこだわった。三回、２四球で１死一、二塁から相手捕手が投球をわずかにはじくのを逃さず進塁。浅めの右飛で三走甲斐雄大、廣本の右前打で二走尼嵜が本塁を陥れた。

　廣本は適時打に「安打らしい安打が出ていない中、３番で起用続けてくれた監督、『楽しんでいけ』と声を掛けてくれた仲間に応えられた」とガッツポーズ。決勝へ向け「何か違うことをしようとしたらいけない。やってきたことを１００％出し切る」。自信を深めた。


◆２年生投手陣が成長

　森貞治監督「（フライを）上げたらこういう展開になると、試合中も低い打球を指示したが、修正できなかった。２年生の投手陣が順調に育ち、信頼できるようになってきた。夏へ向け、いろんなパターンを勝ちきれることは大きい。（決勝は）主軸が目を覚ましてくれたら」


◆最後の１回全力で

　須藤綺梨（九回無死一塁から救援）「秋の九州大会で悔しい思いをしていたから、最後の１回全力で投げた。日南学園には秋、打たれているので、しっかり調整し万全な状態で投げたい」