九電前の交差点、渋滞解消策を決定−延岡

右折レーンの滞留部分を延伸−県対策協

　県交通渋滞対策協議会はこのほど、宮崎市であり、県北地域では「延岡市役所入り口交差点」の渋滞解消に向けた工事計画について協議した。

　報告によると、渋滞は亀井橋南詰めの市役所本館西側、九州電力延岡営業所前で発生。市社会教育センター側から野口記念館側へと右折する車が多いため、横断歩行者待ちで右折レーンが滞留して渋滞が慢性化しているという。

　解消策としては、右折レーンの滞留部分を約１２メートル延伸。反対車線側にある駐車場出入り口も約１４メートル西側に変更し、さらに西側に出入り口を増設することで、駐車場に出入りする車を分散させることとした。対策工事は２０２２年度に実施するという。

　また、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言時（２０年４月１７日〜５月１４日）の交通状況の分析結果も報告。県北は延岡市エリアの主要２７カ所中、９カ所で渋滞の一部解消が確認され、１８カ所は変化なし。日向市エリアも８カ所のうち一部解消が１カ所で、７カ所は変化がなかった。
　
　一方で、交通量は延岡市周辺の主要５路線、日向市周辺の同３路線とも７〜９％程度減少。朝夕ピーク時の所要時間は、延岡市の主要道で１〜３分程度短縮し、日向市エリアではほとんど変化がなかった。

　同協議会は「コロナ禍に渋滞の一部解消が見られた主要渋滞箇所の中からＴＤＭ（交通需要管理＝車や道路の利用方法の変更や工夫を促す手法）の実施箇所を抽出し、効果的な施策を実施して、交通量減少や速度向上を促したい」としている。

　同協議会は道路管理者の国・県・市や高速道路会社、警察、トラック・バス・タクシーの協会で構成。１３年に選定した地域の主要渋滞箇所について、１５年に対策の基本方針をまとめ、解除の可否などを議論している。