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〃面白がり上手〃になろうよ

本紙掲載日:2021-04-26
7面
絵描き歌であっという間に描いた新幹線について説明する鈴木のりたけさん
真剣な様子で参加する子どもたち
展示されている鈴木さんの絵本の原画

鈴木のりたけさん、延岡でトークライブ

 「しごとば」シリーズ(ブロンズ新社)、「ぼくのトイレ」(PHP研究所)など、幅広い世代に人気の絵本作家・鈴木のりたけさん(千葉県在住)のトークライブが17日、延岡市幸町の同市駅前複合施設エンクロスであった。「おもしろがるとせかいがひろがる」をテーマに、鈴木さんの生み出す世界を楽しんだ。

 鈴木さんの絵本が好きなファンを中心に幼児から大人まで約40人が参加。鈴木さんは絵本に登場する早口言葉の実演や「アルプス一万尺」の音楽に合わせてあっという間に新幹線のイラストを描き上げる「絵描き歌」を披露するなど、驚きのパフォーマンスを交えながらトークを進めた。

 参加者が挑戦する時間も設けられ、子どもも大人も真剣な表情で実践。絵描き歌では、参加者の描いた絵をスクリーンに映し出して共有し、個性的な背景でガラリと雰囲気や場面が変わる絵を楽しんだ。鈴木さんは「面白がるって簡単そうに見えるけど、意外と難しいと僕は思う。それをみんなに分かってもらえたらなって思う。積極的に面白がり上手になってほしい」と呼び掛けた。

 また、作品が生まれたきっかけや、完成までの工程についても紹介した。独自の視点を交え、繊細な絵で仕事場を描いた「しごとば」シリーズでは、カメラを手に取材して絵を描いていることを説明。実際に撮影した写真と、それを基に完成させた絵本の1ページを見せながら「取材は、知らないものを発見できるから楽しい」と話し、取材で知ったことからクイズを出題して、参加者を楽しませた。

 ランダムに出したひらがな5文字から2文字の言葉を作る「言葉作りゲーム」や、「1」と「0」の形に切り抜いた紙を組み合わせて身近な物に見立てる「ひょうげんのじゅう」のワークショップも紹介。「何かに見えるように想像を膨らませるといい。自分が作った物が、他の人には違って見られることもある」「面白がると、視点はもっと広がる」と勧めた。

 鈴木さんの軽快で優しい語り掛けに、参加した子どもたちはわれ先に答えようと元気よく手を挙げ、笑い声や元気な声が絶えない2時間だった。

◆30日まで、絵本の原画を展示

 トークライブに合わせて同館は、「しごとば」シリーズと「たべもんどう」(ブロンズ新社)の原画合わせて5枚をキッズスペースに展示している。30日まで。観覧無料。

 原画を間近で見ることができる機会はほとんどないため、「ぜひこの機会に多くの人に見てもらえれば」と同館の担当者。開館時間の午前8時から午後9時まで、いつでも見ることができる。

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