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広がる心の交流−風の菓子虎彦

本紙掲載日:2021-05-01
3面
移動販売「虎の子便」と上田耕市社長
各所で人気。交流の場にもなっている
車の後部にはいろんなお菓子が並ぶ

移動販売、3万人突破−延岡

◆コロナに負けない−始めて1年

 延岡市幸町の「風の菓子虎彦」(上田耕市代表)がコロナ禍に活路を求めて始めた移動販売が1日、丸1年を迎えた。3月31日には来店者が3万人を突破し、落ち込んだ売り上げを下支えしているが、訪れた所で喜ばれ、来る日を待つ人も増えるなど思った以上の反響を得ているという。

 昨年4月16日、全国に緊急事態宣言が出されてから客足の減少が加速した。しかし、上田代表は「外出を控えているだけで、お菓子そのものが見限られた訳ではない。お客さまはきっと待ってくれている」と考えたという。そこでいち早く移動販売を決断。配送車を改造し、店頭で扱う42種類のお菓子を載せて、まず市の南部から回ることにした。

 訪問予定の地域に自らチラシを配布したり、SNSを使ってスケジュールを公開するなどの地道な努力に加え、前の屋号「延岡の虎屋」が広く知られていたことから、定着するのに時間はかからなかった。

 移動販売開始からしばらくして2台目の車を稼働させて体制を拡大。童謡を流しながら走ってくる「虎の子便」は、おなじみの光景となった。

 現在は延岡市内を58のエリアに分けて、ひと月のうち29日ですべてを回り、30日は調整日にしている。また、ひと月が31日ある1、3、5、7、8、10月は30日に東臼杵郡、31日には西臼杵郡へと足を延ばしている。

 車で使うタブレットとスタッフのスマートホン、そして本店のパソコンを連携させることで、売り上げ状況や商品の過不足がひと目で分かるシステムも構築した。2台の車が近くで活動することで連携、在庫に偏りや不足が発生した時などには、素早く補充出来るのも強みだ。

 それぞれの地域で立ち寄る〃定位置〃もあるが、「そこまで来ることが困難なお客さまもいる」と考え、声を掛けられれば途中で止まったり、自宅に直接行くということも少なくない。

 4月のある日、松山町で虎の子便に声を掛けた70代の女性は「バスの本数も少なく、車に乗らないし遠出する機会が減りました。あんこがおいしいし、来てもらえるのは何より便利。また来てね」と目を細めた。

 その日のエピソードやお客さんとのやり取りをつづったノートはエリアごとに60冊を超える。情報共有の意味で始めたが、訪れる場所での客とのやりなど心の交流を記すノートにもなっている。

 「興味のなかった人が一度買い物をしてリピーターになってくれた」「おなかの大きかった女性をしばらく見かけなかった。赤ちゃんが生まれたんだと分かった」そんなうれしいことも記されている。「だから、いつも顔を見せてくれるお年寄りの姿が見えないときは心配になります」と営業部長の吉弘和泉さん(33)。

 来店する客は贈答用などが多いが、移動販売では〃自分のおやつ〃として購入する人がほとんどということにも改めて気づいた。一方で、贈答用でも予約があれば用意して出発する。「遠慮せずご連絡ください」

 行く先々で出会いがあり、農村部では旬の野菜を持たせてくれたり、お茶を振る舞われることも少なくない。「井戸端会議の中に入って話をするのも楽しみ。触れ合いを実感できることがうれしいし、縁のある人たちがたくさんいることを改めて知ることができた。そんな話も直接、顔を合わせるからできること。感謝しかありません」と上田代表は笑顔でそう話した。

 2台の虎の子便は、これからもさらに深く、細かく〃ふるさと県北〃を駆け巡る。

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