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ミニボート浸水−気付いて2人救助

本紙掲載日:2021-05-17
3面
感謝状を手にする工藤さん

日向市の工藤さんに感謝状−日向海保

 日向海上保安署(中川雅博署長)はこのほど、門川町乙島東沖で転覆しそうになっていたミニボートの乗船者を救助した日向市富高の工藤正美さん(46)に感謝状を贈った。

 ミニボートの事故発生は4月18日。日向市在住の男性(35)は友人男性(34)と長さ3メートル未満の船外機付きミニボートで同町庵川漁港を同午前7時20分ごろに出港。細島港商業港沖で釣りをしていたが、波風が強くなってきたため、帰港の途中、尾末湾の乙島東側で波が船内に入り込み航行できなくなった。

 同10時43分ごろ、付近海域を航行中の工藤さんが操船する遊漁船「汐夏帆乃丸」がミニボートと2人を発見。1人ずつ船に救助しミニボートを庵川漁港までえい航して消防に救助を引き継いだ。

 感謝状の贈呈は、同署で行われ、中川署長が感謝状を手渡した。

 当時の様子について工藤さんは、「黄色い物を見つけて近づいたら、半分ほどまで浸水している沈みかけたボートに2人が乗っていた」と振り返った。

 幸い、2人にけがは無かったが、「(自分が)気づかなかったら、どうなっていたか分からない。周囲を気にしながら運転していてよかった」と話した。

 中川署長は「工藤さんが気づかなければ大事故になりかねなかった。日頃から見張りをしっかりとしているという危機管理の高さ、運転技術の高さもうかがえる」と感謝した。

 同署によると、管内における2016〜20年のプレジャーボートの海難件数は27件。ミニボートは0件。大型連休期間中は、マリンレジャーを楽しむ人たちも増える時期。「気象、海象を確認し、危機管理意識をもって安全にレジャーを楽しんでほしい」と呼び掛けている。

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