「リャド展」始まる

２５日まで、ギャラリーかわなか

◆甲斐盛豊さんのコレクション

　スペイン出身の画家、トレンツ・リャドの作品を鑑賞できる展覧会が２１日から、延岡市伊達町のギャラリーかわなかで始まった。２５日まで。入場無料。開場は午前１０時〜午後６時。

　作品は、同市小峰町在住の美術愛好家、甲斐盛豊さん（７２）のコレクション。約２０年前に初めて見た時、「電気が走ったような衝撃を受けた」といい、以来、シルクスクリーン版画を中心に１９点を収集した。そのすべてを展示している。非売品。

　トレンツ・リャドは、バロック絵画の巨匠、ベラスケスの再来といわれる。１９９０年に日本で個展を初開催。９３年、４７歳の若さで他界したが人気は衰えることなく、今でも世界中の美術ファンを魅了している。

　甲斐さんは、岡山県倉敷市で会社を経営していた頃に多くの芸術作品に触れ、美術品の収集を始めた。リャドの絵画について、「筆のタッチが、アバウトに見えて繊細。角度や光の当たり方で見え方も全然違うので、見ていて飽きない」と魅力を語る。

　中でもリャドの愛する息子と娘を描いた「オリバー＆マリア」が気に入っており、わざわざ海外から取り寄せたという。

　ギャラリーかわなかの川中啓二代表は「貴重な作品ばかりですので、ぜひ多くの方に来場して見てもらいたい」と呼び掛けた。

　甲斐さんも「延岡でこんなにリャドの絵画を持っている人は私の他にいない。ぜひ足を運んで見ていただきたい」。今後も収集は続けていきたいという。