新型コロナ・第４波急増期県「乗り越えた」

国の全指標で・ステージ３下回る

　県は新型コロナの感染者が減少してきたことを受け、県の指標は国が示す６指標のすべてでステージ３（感染急増段階）の目安を下回り、第４波の感染急増期は乗り越えたとの認識を示した。

　県によると国の６指標のうち、病床占有率（目安２５％）はステージ３（感染急増段階）の目安を上回っていたが、２８日の時点で２３・５％に下がった。また、人口１０万人当たりの療養者数（同１５人）も２９日時点で１２・４人と減少し、４月２２日以来、３７日ぶりに全指標がステージ３の目安を下回った。

　同室の有村公輔室長は「県民の一人ひとりの努力、協力のたまものと心から感謝したい。脆弱（ぜいじゃく）な医療体制の本県は、ひとたびクラスターが発生すると、深刻な事態となる。全国には拡大している地域もあり、本県に飛び火することが懸念される。今まで通り、感染防御を続けてほしい」と語った。

◆２９日７人、３０日１人−県北ゼロ・宮崎、都城市など

　県と宮崎市は、２９日に７人（県３０１４〜３０２０例目）、３０日に１人（県３０２１例目）の計８人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。８人の居住地は宮崎市と都城市各３人、国富町１人、東京都１人。県内の累計感染者は３０２１人になった。

　県感染症対策室によると２９日発表の都城市２人と東京都在住２０代男性は、既発表の同市感染者の家族と親族。同市４０代男性は感染者の家族という。

　国富町の４０代男性は、宮崎市発表の感染者関連の調査で確認された。３０日は宮崎市以外の発表はなかった。

　宮崎市の発表は２９日が２人、３０日が１人。２０代男性と３０代女性は、既発表の感染者の同僚。５０代男性は、医療機関を受診し判明し、行動歴などを調べている。

　変異株疑いは５人が新たに確認され、累計の変異株疑い感染者は４５０人になった。

◆入院６２人、重症２人−２９日時点

　県によると２９日時点の入院は６２人で重症者は２人。県北では延岡西臼杵圏域（４９病床）で４人が入院。宿泊・施設等療養中は３６人で、延岡市の宿泊施設（６０室）で２人、施設で３人が療養。自宅療養は３１人。入院・療養調整中は３人となっている。

◆３１日、５人未満

　県は３１日午前、新型コロナウイルスの新規感染者が５人未満の見込みと発表した。確定値は３１日午後、発表する。