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第24代「高校生平和大使」

本紙掲載日:2021-08-05
1面
宮崎県で初めて高校生平和大使に選ばれた五ケ瀬中等教育学校の金子さん

本県初−五ケ瀬中等4年金子未侑さん

◆核兵器廃絶世界平和−被爆地の願い国連に

 国連に「核兵器の廃絶と世界の平和を願う被爆地の願い」を伝える活動を続ける第24代「高校生平和大使」に、県立五ケ瀬中等教育学校4年の金子未侑さん(15)が宮崎県で初めて選ばれた。「宮崎の人たちに高校生平和大使の存在について知ってほしい」と話す。

 高校生平和大使は1998年から毎年、公募によって選ばれた高校生が国連を訪れ、核兵器廃絶と平和な世界の実現を訴えており、2018年から毎年ノーベル平和賞にノミネートされている。

 宮崎市立西池小出身。小学5年生の時、母親の職場が実施した長崎への平和研修に参加した。その時に高校生平和大使と会食し、「なんかかっこいい」と憧れを抱いた。

 「宮崎でまだ誰もなったことがない」と聞いた金子さんは「私が最初になりたいなと思った」。その思いは変わることなく、高校生になってすぐに応募。選考に必要な「私の平和観」をテーマにした小論文には「人によって平和の定義は違うが、核兵器、戦争がない世界が平和というのが全世界の共通認識になれば」と思いをつづった。

 「署名活動に力を入れたい」と抱負を語る。応募後、「(大使)になってもならなくてもやろう」と大使の活動の一つ、核兵器廃絶と平和な世界の実現を目指す「高校生1万人署名活動」の計画を立てた。校内でやることの難しさもあったが、教職員を説得。7月5日から30日まで毎朝校内で署名活動を実施し、全校生徒数の半数を大きく超える、130以上の署名が集まった。

 夏休み期間の現在、宮崎市の自宅に帰省中。「学校ではまだ規模が小さい。高校生平和大使の存在を知ってもらうためにも、宮崎市の高校生と連携しながら街頭署名活動ができれば」と考える。同世代の戦争や平和への関心の低さも感じており、「学校等で話す機会があれば発信していきたい」と意気込む。

 今月下旬には広島で結団式がある。任期は約1年。「私が宮崎県で最初で最後にならないように」。強い使命感を持ち、平和への活動を広げていく予定だ。

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