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コロナ禍の避難所運営−実演交え確認

本紙掲載日:2021-08-07
8面

日向市、職員約50人が訓練

 日向市は14日、市体育センターで、コロナ禍における災害発生時の避難所運営訓練を実施した。避難所担当職員約50人が避難者の受け付け方法や誘導、間仕切り用テントの設置方法などを確認した。

 新型コロナウイルス感染が広がった昨年に第1回を実施し、今回で2回目。防災推進課の職員が、昨年9月に発生した台風10号時の避難所運営を振り返りながら、運営マニュアルを用いて説明した。

 避難所受け付け方法は、実演を通して説明。体調に問題のない夫婦、発熱が確認される男性、ペット同伴の女性の三つのケースを紹介した。

 担当者はフェースシールド、マスク、手袋を着用して避難者に対応。非接触体温計で検温した後、世帯主など代表者にチェックシートを記入してもらった。

 チェックシートについて、林田紘典防災管理係は「昨年は一人ひとりに記入を求めたため、受付が混雑し、担当者と避難者双方の混乱を招いた」。今後は、代表者が記入(同伴者分の名前や体温などの情報も)することを説明した。

 検温やチェックシートで発熱があることが分かった場合は、市対策本部に連絡して対応を協議。移動できる場合は、市指定の体調不良者専用避難所に案内した。

 また、ペット同伴で避難してきた人に対しては原則、車内での避難になることを説明。ケージに入れておけば、屋外(雨風をしのげる場所)に受け入れるとし、「アレルギーなどの問題で屋内には入れられない」と伝えた。

 受け付け方法のほか、間仕切り用テントや簡易ベッドを組み立てたり、消防職員から熱中症対策について学んだ。

 林田防災管理係によると、昨年の台風10号の際は市で過去最多の人数が避難場所へ訪れた。新型コロナの感染リスクを考慮しスペース確保をしたところ、収容可能人数が減り、受け入れを断った避難所もあったという。

 市民に対し、「市が開設する避難所だけでなく、安全な場所に住む友人や知人の家に避難するなどの対応をお願いしたい」と呼び掛けた。

 市では、風水害など災害が発生した際、状況に応じて最大12カ所の避難所を開設する。特別警報級の場合は、さらに10カ所を追加で開く。担当職員は各避難所に5人を配置する。

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