時短要請、全県下に拡大

本紙掲載日：2021-08-14

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営業時間短縮要請の県内全市町村への拡大を発表する河野知事

飲食店等対象－県、１４日から２４日まで

◆酒類提供、午後７時まで－売り上げ規模別に協力金

　新型コロナウイルス感染症の感染急拡大を受け、河野知事は１３日、宮崎市を対象にしていた飲食店への営業時間短縮要請を、県内全市町村に拡大すると発表した。期間は１４日から２４日まで。要請に応じた飲食店には、売り上げ規模別に店舗単位で１日当たり２万５千円から７万５千円の協力金を支給する。

　県は１１日、全国の爆発的な感染急増と県内の感染拡大などの状況を踏まえ、県独自の警報レベル（０～４段階）では最も深刻な緊急事態宣言を発令。県内の広い圏域で感染増加やクラスター（感染者集団）の発生などを受け、飲食店の営業時間短縮の要請地域を広げることを決めた。

　県全体の直近１週間の人口１０万人当たりの新規感染者数は１２日時点で２８・７人となり、国が示すステージ４の目安（２５・０人）を突破。中でも日向・東臼杵圏域は４３・１人、宮崎・東諸県圏域は３８・８人、都城・北諸県圏域は２７・４といずれもステージ４を超え、さらなる拡大が懸念される。

　営業時間短縮要請の対象は、食品衛生法に基づく営業許可を受けたガイドライン順守の飲食店で、テイクアウト（持ち帰り）やデリバリー（宅配）の専門店を除く。酒類提供は午前１１時から午後７時までとし、午後８時から翌日午前５時まで営業しないことを求めている。

　協力金は、中小企業（小規模事業者、個人含む）の場合が１日当たり２万５千円～７万５千円、大企業（中小企業も選択可）は同２０万円を上限に支給される。１６日午後８時から２５日午前５時までの時短営業が支給対象だが、１４日や１５日から応じた場合は加算する。

　また、①協力金を受給した飲食店などと直接取引のある事業者（酒店、食材卸売、おしぼりリース業など）②県独自の緊急事態宣言の影響で売り上げが減った県内の全業種の事業者、に対して一律１０万円を支給する。

　要件は、対象月の売り上げが前年または前々年同月比で５０％以上減少していること。協力金の受給者は対象外。①と②の両方の要件を満たしている場合は、両方を受給することができる。支給は事業者単位となる。

　河野知事は、「本県でも感染爆発が現実味を帯びており、お盆の期間に県全体で感染防止対策をより強化し、最大限の防御態勢を構築する必要があるとの強い危機感を抱いている。全国や本県の高まる感染リスクを踏まえ、協力をお願いしたい」と話していた。

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