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宮崎商が出場辞退−全国高校野球

本紙掲載日:2021-08-18
1面

コロナ感染、東北学院も

 全国高校野球選手権大会に本県代表で出場していた宮崎商は17日、複数の選手らが新型コロナウイルスのPCR検査で陽性が確認されたことを受け、出場を辞退した。同日、県庁で同校の門田誠校長らが記者会見し、経緯などを説明した。

 県教委などによると、14日に1人が発熱し、15日のPCR検査で陽性が判明。その後、チーム関係者34人に検査し、4人の陽性が確認された。大会本部は16日に緊急対策会議を開き、集団感染と判断。17日朝、学校側は出場辞退を申請し、受理された。同日時点の陽性者は計13人。

 会見には門田校長と大脇光徳副校長、県高野連の萩尾英司会長、県スポーツ振興課の押川幸廣課長が出席。門田校長は「苦渋の決断になるが、選手やその他の生徒の健康・安全面、対戦相手への影響などを考えると出場は不可能と考え、決断した」と語った。

 また、校長は「大会に向けて練習を重ねてきた選手の心情を察すると、言葉が見つからないのが素直な気持ち」と述べ、生徒のケアに努めている状況を説明。「今後も引き続き生徒のケアに最善を尽くし、担任や外部専門家を交え細やかな対応を心掛けたい」と述べた。

 また、出場辞退に当たり橋口光朗監督は「選手は春夏連覇を勝ち取り、甲子園で勝利という目標を立てこれまでやってきた。選手たちの最後の試合を甲子園のグラウンドでプレーさせてあげられなかったのが申し訳なく、無念極まりない」。

 河野知事は「今はただ、感染された関係者の皆さまの一日も早い回復をお祈り申し上げます。春夏連続での甲子園大会出場は偉業です。その誇りを胸に次のステージでの活躍を期待します」などとコメントした。

 また、東北学院は1回戦勝利後、選手1人の陽性が判明。濃厚接触者も選手ら4人と特定されたが、大会側は個別感染と判断し、2回戦への準備を進めていた。しかし、17日夕、試合に出場することで当事者が特定される恐れがあり、生徒の将来に影響を及ぼす可能性があるため、学校側から辞退の申し入れがあった。

 宮崎商の初戦は19日に予定されていた智弁和歌山(和歌山)との2回戦だったが、不戦敗となる。東北学院も2回戦の松商学園(長野)戦は不戦敗。主催者によると、選手権大会の不戦勝、不戦敗と開幕後の辞退は史上初。

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