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盲導犬育成、善意に感謝

本紙掲載日:2021-08-23
8面
自分と同じように盲導犬の助けを必要とする人のために活動を続ける後藤文一さんと、後藤さんを支える盲導犬の玉露

啓発ボランティアの後藤さん

◆19年から街頭活動、2年で500万円以上

 「2年ちょっとで、こんなに(多額の寄付が)集まるとは予想もしていなかった。活動を県民の皆さんに理解していただきありがたい」と感謝するのは、九州盲導犬協会(福岡県糸島市)の啓発ボランティアとして活動する延岡市差木野町の後藤文一さん(72)。

 2018年11月に同協会から貸与された盲導犬「玉露」との生活を始め、19年4月に募金活動を開始。盲導犬1頭を育てるには2年以上の歳月と約500万円の費用が必要で、そのほとんどが寄付などの善意で支えられている。「必要としている人はたくさんいる」と、今も活動を続ける。

 最初の1年は県北各地をメインに募金箱を設置したり、街頭募金活動を行ったりしたが、昨年からはバスや電車で県内各地を回り、募金箱の設置を依頼している。現在、その数は約350個。特に「道の駅」は県内すべてで設置している。コロナ禍で街頭募金はほとんどできていないが、6月末までに総額523万328円の善意が集まり、全額を同協会に届けたという。

 「皆さんから頂いた善意、協力に感謝です」と後藤さん。盲導犬にさらに多くの人が触れ、理解してくれることを願っており、「歩行中でも対応しますので、声を掛けていただければ」と話している。

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