新型コロナ−県内・感染爆発段階−ステージ４突入

このままでは医療逼迫−知事が緊急メッセージ

　河野知事は２４日、県内の新型コロナの関連指標が完全にステージ４（感染爆発段階）に入ったとして、「このままでは県内の医療が逼迫（ひっぱく）し、救える命が救えなくなる。医療崩壊の危機で災害モードへの切り替えが必要。県民一丸となって対策を」との命を守るための緊急メッセージを出した。

　２３日時点の県内の直近１週間の人口１０万人当たりの新規感染者数は過去最多の７８・６人。日向東臼杵１１６・６人、宮崎東諸県１１５・６人、延岡西臼杵４６・６人など、全７圏域でステージ４の目安（２５人以上）を超えた。

　人口１０万人当たりの療養者数も過去最多の９７・３人。病床使用率は過去最多だった前日の４２％から微減し４０・４％だが、ステージ４（５０％以上）に近づき、全体の状況は「ステージ４相当」から１月１８日以来の「ステージ４」となった。

　知事は「デルタ株は、玄関先や職場などでマスクを外していた場合や短時間の会話でも感染している。県内でもほぼ置き換わったデルタ株は、異次元の感染力がある」。

　要請中の国のまん延防止等重点措置の適用に先んじて、県民へ「人と人との接触機会の半減を」と要請した。

　具体的には日常生活に必要な買い物などの外出機会も含め、回数・時間を半減。県庁を含めた官公庁、企業に対し、テレワーク、休暇取得の推進で出勤者数７割削減を目指すよう求めた。

　医師ら医療従事者の協力を受け、自宅療養者や宿泊療養者の健康観察体制を確保するなど、さらなる医療提供体制の充実に取り組む。

　感染拡大が懸念される新学期での学校は、部活動は今月３１日まで中止を延長。学校で陽性者が出た場合、保健所の判断を待たずに学校閉鎖を判断できるようにするほか、家庭での感染予防対策の徹底も呼び掛ける。
また、県主催の大規模接種会場で、接種数を増やすなど、ワクチン接種の促進を加速。市町村と連携し、１１月末までとしている希望するすべての人の接種完了を前倒しして完了できるよう目指していくとした。