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あなたにとって生理とは

本紙掲載日:2021-08-26
8面
オンラインで開催された「未来の生理について話そう」。パソコン画面に向かって話す登壇者の一人、福田さん(提供写真)
来月5日まで開催されている「Femtech〜女性とテクノロジー〜」(提供写真)

女性同士、オンラインで語り合う

◆体調の悪さ隠さずもっとオープンに

 公に語ることが少なかった生理について語り合うイベント「ミライの生理について話そう!」が22日、オンラインで開かれた。県北在住者を中心に、全国から24人の女性が参加。生理についての悩みやおすすめの生理用品などについて語り合った。

 イベントは、生理をはじめとする女性特有の健康問題を技術(テクノロジー)で解決する製品・サービスを指す「フェムテック」に関する展示が延岡市駅前複合施設エンクロスで開催されていたことをきっかけに、生理をオープンにして自由に過ごせる女性を増やすことや、生理の貧困問題を解決することなどを目的に開かれた。当初、市民活動として同所で開催予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、オンラインで開催した。

 トークセッションでは、展示を担当したスタッフの福田木綿さんと、イベントを企画した生理の貧困や性教育などに取り組む原田伊久美さん、性暴力被害者支援活動などを続けてきた山中はるなさんの3人が登壇した。

 冒頭、司会も務めた山中さんが「あなたにとって生理とは」と質問。通り雨で表現する人、何かあれば生理のせいにしてしまうからと「ちょっとかわいそうなやつ」と表現する人、「面倒くさくて不便で心配」と答える人など、参加者それぞれが持つ生理の印象を出し合った。

 続いて福田さんがフェムテック関連の商品を紹介。生理用ナプキンを使用しなくてもいい吸水ショーツや、ジェル、ムースなどのケア用品を実際に画面越しに見せて説明。日本に比べて台湾は先進的で数多くの商品が発売されていることや、諸外国で発売されている商品のパッケージがおしゃれでかわいすぎないなど、多くの人に好まれるデザインになっていることなどが紹介された。

 また、性教育の普及に力を入れる原田さんは、世界各国で「生理=けがれ」として扱われてきた過去を迷信と共に紹介。タブーの語源がポリネシア語で「月経」を意味する「タブ」であること、生理中の女性が隔離小屋で過ごす風習が世界中にあり、2017年には少女が毒蛇にかまれて死亡したことなども話した。

 そして、体調の悪さを隠さないこと、元気な日にどのように気分や体が変化するかを伝えること、一緒に生理用品を買ったり、お使いを頼んだりすることなど、家族に対し生理をオープンにすることの重要性も強調した。

 参加者同士が交流する時間も設けられ、「話せない状況ではなかったのに話してこなかった」という気付きの声や、「ちょっと前向きになった」「安心材料が増えた」などの声が上がっていた。


◆フェムテックに興味持って−来月5日まで関連製品、書籍を展示・エンクロス

 延岡市駅前複合施設エンクロスでは、来月5日まで「Femtech(フェムテック)〜女性とテクノロジー〜」の展示販売が行われている。

 会場には、吸水ショーツなどフェムケア用品のほか、「女性がもうちょっと楽になればという視点で選んだ」というフェミニズム、性に関する書籍が展示されている。

 「興味を持ってもらうことが大事。フェムテックについて知ってもらう機会になれば」と福田さん。エンクロスは現在、新型コロナウイルスの感染拡大で一部閉館しているが、売り場は入場可能。問い合わせはエンクロス(電話延岡20・3900)。

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